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2008年1月

2008年1月31日 (木)

男子のアクセルジャンプ

GPシリーズ、女子に引き続き男子のジャンプ統計をしてみたいと思います。

今回は、最初にアクセルジャンプです。実は私は男子のトリプルアクセルフェチなので、アクセルを一番張り切って集計しました。
何しろ好きなので最後に残しておきたいような気もしましたが、何しろ男子はジャンプの回転数が増えますので、4回転とコンビネーションに頻出のややこしいトウループはできれば最後にしたいのです。アクセルから、ルッツ、フリップという順番で言ってみようと思います。

<アクセルジャンプ>
◆SP
実施したアクセルの回転数
・3A 65
・2A 10
・1A 2

それぞれのGOE
★3A
・GOE≧2 1
・1≦GOE<2 14
・0≦GOE<1 28
・GOE<0 18
・ダウングレード 4
ベストGOE ヴォーン・チピアー(スケートカナダ) 2.0

★2A
・1≦GOE<2 4
・0≦GOE<1 6
・GOE<0 0
・ダウングレード 0
ベストGOE ステファン・ランビエール(ロシア杯) 1.4

◆FS
単独ジャンプ
・3A 59
・2A 67
・1A 15
コンビネーションジャンプ
・3A 43
・2A 11 (+無効要素1回)

単独ジャンプのGOE
★3A
・1≦GOE<2 8
・0≦GOE<1 11
・GOE<0 34
・ダウングレード 6
ベストGOE セルゲイ・ヴォロノフ(エリックボンパール杯) 1.8

★2A
・1≦GOE<2 10
・0≦GOE<1 46
・GOE<0 11
・ダウングレード 0
ベストGOE ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン(エリックボンパール杯) 1.2

アクセルの回数
・3A2回 37
 ・2A2回 1
 ・2A1回 24
 ・2A0回 12 (うち、1A1回 3)
・3A1回 28
 ・2A3回 1
 ・2A2回 7 (+無効要素1回)
 ・2A1回 12 (うち、1A1回 2)
 ・2A0回 7 (うち、1A1回 3 、1A2回 3)
・3A0回 12
 ・2A3回 4
 ・2A2回 6
 ・2A1回 2

単独トリプルアクセルの成功率 50.0%
単独ダブルアクセルの成功率 90.4%

いかがでしょう。
GPシリーズに出てくるほどの選手となればトリプルアクセルは標準装備が当然というような状況ですね。そして、いいものにはGOEをたっぷりもらえる、というジャンプでもあります。ジャッジにも私のような趣味の人が少なくないのでしょうか? ダブルアクセルと加点幅は同じであるはずなのに、成功率と比較しての加点状況はだいぶ違います。
それゆえに、4回転の基礎点をもう少し高くした方がいいのでは、という議論が起こるのでしょうね。

チピアー選手、ヴォロノフ選手のジャンプの良い点は、共通して言えるのは高く、また幅も十分なジャンプであるということ。
チピアー選手がさらに優れているのは助走のスピードが非常に速くて高さも抜群にあり、着氷がきちんとできさえすればそのエネルギーで自然に着氷も伸びる、ということです。しかし、あまりにスピードがあるため、成功率はいまひとつのようです。
スピードがあってなかなか成功しないといえば、ポンセロ選手も、成功したものには1点以上の加点がつきますがGOE-3も多いという両極端な選手です。
このスピードコントロールが抜群に上手かったのが、女子になってしまいますが、伊藤みどりさんです。往年の名スケーターであり現代の名コーチである佐藤信夫さんは著書の中で、あれだけ速いスピードからジャンプを決められたのは、スピードをコントロールするだけのスケーティング技術があったということだと、伊藤さんのスケーティングを賞賛しています。
現在の女子では「加点の女王」とひそかにいわれたりしているキム選手が、やはりスピードをコントロールして大きなジャンプを跳ぶ技術に長けています。コストナー選手にも素晴らしいスピードがありますが、ジャンプの失敗も多く、しっかりコントロールしきれているとはまだいえないようです。
ヴォロノフ選手らロシア系の選手は、着氷時のチェックがとても美しく、すらりと伸びたフリーレッグと同様、着氷後の滑りにも余韻を持たせる点が独特です。ヴォロノフ選手はそれに流れも優れています。ロシアにはいまスピードのある選手があまりいないのですが、彼は比較的よい流れを作って跳べている選手だと思います。
他のロシア選手は、この助走速度からよくもまああれだけ高く飛び上がれるなと逆に感心するくらい助走が遅かったりします。高さでいえば中国の選手も優れています。もちそんそれも目を見張るような素晴らしいジャンプですが、速度がなく高さのみのジャンプは、着氷後にあまり流れなかったりします。コンビネーションでセカンドジャンプ以降が失速しがちなのはこういったジャンプの特徴です。
着氷姿勢と流れの美しさといえば、ウィアー選手も優れています。彼もまた跳べば1点以上の加点が見込めるほどよいトリプルアクセルを持っています。
若いチャン選手のトリプルアクセルも、評価が高いです。彼はやはりスピードを生かした、幅と流れのある、さらに着氷姿勢も美しいジャンプを跳びます。今後、コンビネーションもはやく演技の中で見たいですね。
高橋選手もトリプルアクセルの評価は高いです。彼の優れている点は、助走でほとんど構えず、空中姿勢が美しい点です。空中姿勢が美しいと、回転速度が速いので高さがなくても成功する利点がありますが、彼の場合今季高さも加わってきて、跳び上がりと着氷に余裕ができ、とても美しいジャンプに見えるわけです。

ダブルアクセルは、男子でもフリーではかなり使われている、ということもこの統計でおわかりいただけると思います。回転が抜けてしまったというケースも少なくはないと思いますが、むしろ、男子のジャンプの回数が女子よりも1回多く、3回転3回転のジャンプを跳ぶ選手も圧倒的に多いためです。
単純に計算しますと、アクセル含む6種トリプルを持っている選手はザヤックルール上トリプルが8回跳べるわけですが、トリプルトウをセカンドジャンプにするとファーストジャンプでは7回までしか跳べません。1つ余ったところに4回転を入れられる選手もいますが、ダブルアクセルにおさめる選手の方がまだ多いのです。また、4回転で体力を消耗するからこそ、後半トリプルジャンプを1つ抜かしてダブルアクセルにとどめる選手もいます。4回転が跳べるけれどトリプルアクセルが非常に苦手という選手もいます(そうですSP2AのベストGOEをマークしたあの人です)。
また、女子の時に「セカンドトリプルが2回跳べる選手こそダブルアクセルを活用している」と述べましたが、それは男子でも同じことです。コンビネーションジャンプを非常に得意とするヴァン・デル・ペレン選手がベストGOEを獲得しているのも、納得です。今年は出場していない織田選手も、3A+3T+3Loを最初に跳ぶ時は、ダブルアクセルを2回跳んでいました。
そういえば日米対抗で高橋選手が最後にダブルアクセルを跳んだのは、何のジャンプを何回跳んだのかよく覚えていなかったかららしいです。このように、ザヤックルール対策の切り札としても使えますが、コンビネーションの得意な人はコンビネーション制限の方にむしろひっかからないよう、余分なものはつけずに跳ぶのが望ましいですね。

というわけで、余分な解説がかなり長くなってしまいました。趣味に走ったようでごめんなさい。
少しでも興味を持たれましたら、みなさんも是非、男子のトリプルアクセルをさまざまな視点で楽しんでみて下さいませ。

2008年1月29日 (火)

女子のアクセル

GPシリーズのジャンプのまとめ、女子の最後になりました、ダブルアクセルです。

欧州選手権や全米選手権の話題が今ホットですけれど、そんなこととは全然関係なくてすみません。ていうかうちにはCS入れていないんです。
欧州選手権の方はYouTubeでいくつか演技を見ております。アイスダンスの得点はいい感じでしたが、あとは全体にベストパフォーマンスとはいえない出来が多かったようです。ヴェルネル選手によると、少し氷が硬かったとか。けれども、世界選手権に向けて、みなさんいい形で課題を見つけていけていたらいいですね。

さて、本題です。ダブルアクセルはショートプログラムの必須要素、またフリーにおいてもいずれかのアクセルジャンプを入れなければならないことになっており、女子ではもっとも一般的なジャンプと言えるかもしれません。
そこで、少し集計方法を変えてみました。特にフリーでは、最高3回まで跳べるうえシークエンスにも使えて、とにかく用途が広い。プログラム中でどんな風に使われることが多いのか、最後にいろいろと考察してみました。

<ダブルアクセル>

◆SP
・1≦GOE<2のジャンプ 11
・0≦GOE<1のジャンプ 47
・GOE<0のジャンプ 12
・ダウングレードのジャンプ 3
・シングルになったジャンプ 2
ベストGOE 金妍兒(GPファイナル) +1.4

◆FS
・1≦GOE<2のジャンプ 8
・0≦GOE<1のジャンプ 33
・GOE<0のジャンプ 14
・ダウングレードのジャンプ 0
・シングルになったジャンプ 4
ベストGOE 浅田真央(スケートカナダ)、金妍兒(GPファイナル) +1.4

・(シングルを含め)単独で2度跳んだプログラム 9
・トリプルアクセルしか跳ばなかったプログラム 3
・単独アクセルを跳ばなかったプログラム 21

≪コンビネーションの種類≫
・2連続
2A+3T 6
2A+3T< 4
2A+2T 14 (+無効要素1回)
2A+2T< 1
・3連続
2A+3T+2T 1
2A+2Lo+2Lo 2
2A+2Lo+2Lo< 1
2A+2T+2Lo 5
2A+2T+2T 3
2A+2T+1Lo 2
2A+1T+1T 1
・ダウングレード、シングル
2A<+2T 1
1A+2T 2

≪シークエンスの種類≫
3Lo+2A+SEQ 2
3S+2A+SEQ 1
3T+2A+SEQ 2
2A+2A+SEQ 3
2A+1A+SEQ 1
コネクション失敗(2A+SEQ) 1

・(シングルを含め)コンビネーション、シークエンスで2度跳んだプログラム 4
 (+無効要素を含むプログラム1回)
・コンビネーション、シークエンスを跳ばなかったプログラム 27

・単独ジャンプとコンビネーション、シークエンスをともに跳んだプログラム 28

△アクセルを跳んだ回数▽
・3回 6
 ・トリプルアクセルを含む 2
 ・2A+2A+SEQを含む 1
 ・コンビネーション、シークエンスが2回 2
 ・単独が2回 1
・2回 35 (+無効要素を含むプログラム1回)
 ・シングルアクセル2回 1
 ・シングルアクセルを含む 1 (+無効要素を含むプログラム1回)
 ・2A+2A+SEQ 2
 ・2A+1A+SEQ 1
 ・単独とコンビネーション、シークエンスを1回ずつ 21
 ・単独ジャンプを2回 7
 ・コンビネーション、シークエンスで2回 2
・1回 32
 ・トリプルアクセルのみ 3
 ・シングルアクセルのみ 2
 ・単独のみ 12
 ・コンビネーションのみ 15


とにもかくにも中野選手の漢気に圧倒させられる内容です。セカンドトリプルこそないものの、全てのファーストジャンプに3を並べているのは、彼女だけ。ループジャンプだけ跳んでいませんが、練習しているトリプルトリプルのセカンドはループだということなので、今後がますます楽しみです。

しかしながら、ダブルアクセルを多く跳ぶのは決して難度の低いプログラムを意味するわけではありません。
2度のセカンドトリプルを跳べる人は、7トリプル構成のまま2度のダブルアクセルを入れることができます。これはトリプルアクセルを持たない場合の最高難度の構成です。その構成に挑戦しているのがキム選手、コストナー選手、そしてグランプリファイナルのマイズナー選手です。安藤選手も、2A+3Tを練習したりして7トリプル2ダブルアクセル構成の導入を目指していたようです。
また、ジャンプシークエンスを用いて、トリプル-ダブルのコンビネーションを多用するより高得点を狙う構成もあります。シークエンスで7トリプル2ダブルアクセル構成を実施したのがロシェット選手です。シークエンスはあまり多くの選手が試みないので、新鮮な構成にもなります。

2Aを一回だけという構成でも、2A+3Tを活用して7トリプル構成を実現している選手もいます。中国の許斌姝選手です。トリプルトリプルは難しいですが、これならば7回のジャンプで一回ずつトリプルを跳びなおかつ必須のアクセルジャンプも入れることができる、という構成です。私は彼女のスピンもなかなか好きなので、安定性と基礎スケーティングを磨いて上位に来てほしいですね。

もちろん、トリプルジャンプの種類が少ない選手にとってもダブルアクセルは非常に重要なジャンプです。それでも使い方によって新鮮さを持たせようとしているのが武田選手。2A二回構成の中のコンビネーション、シークエンスを2回という構成は彼女のものです。ひとつは3連続ジャンプ、ひとつは得意なトリプルループとのジャンプシークエンスにすることで、ダブルアクセルであっても見応えのある内容にしています。
現在彼女は3T+3Tを成功させ、3Fも安定させようとしています。これらのジャンプが安定すれば、今でも素晴らしいループジャンプとスピンを持っている選手、きっとさらに上に行くことができるのではないでしょうか。


というわけで、女子のジャンプ集計はここまで。いかがでしたでしょうか。

ところどころ集計方法が原始的なところもありますので(暗算とか(笑))、数字が間違っているところもあるかもしれませんが、まあ大きな数字の狂いはない…と思います。そのうちもういちど検算してみて、間違いがあったら随時訂正していきたいと思います。

2008年1月28日 (月)

女子のループとトウループ、そしてサルコウ

前回はルッツとフリップに関して集計をしてみましたので、今回はそれ以外の一般的なトリプルジャンプについてです。
ダブルアクセルは数が多いしザヤックの対象外なので、ちょっと集計方法を変えなければ、と考えておりますので後回し。トリプルアクセルについては…集計なんて要らないですよね? 男子については後ほど、と思っております。

ループとトウループはコンビネーションにつけられるジャンプということで、その傾向の違いを比較してみたら面白そうだと思ったのですが、なにぶんコンビネーションの方は質問わずで集計しておりますので、意味のある数字を見つけてくるにはもうひと踏ん張り工夫が必要だったかもしれません。
あとポップしたジャンプについてはファーストジャンプのみ集計で、セカンドトリプルのポップは集計対象外です。
まあ話半分で見てやってください。

<トリプルループ>

◆SP
・GOE0以上のジャンプ 7
・GOEマイナスのジャンプ 1
・ダウングレードのジャンプ 0
合計 8
ベストGOE キーラ・コルピ(ロシア杯) 1.0

下3項目はジャンプの質を考慮しないでの参考統計。
・コンビネーションのファーストジャンプ 2
・コンビネーションのセカンドジャンプ 3
・ダブルやシングルになってしまったファーストジャンプ 0

・トリプルループやファーストループを試みなかったプログラム 62

◆FS
・GOE0以上のジャンプ 17
・GOEマイナスのジャンプ 13
・ダウングレードのジャンプ 9
合計 39
ベストGOE 浅田真央(エリック・ポンパール杯) 1.2

下6項目はジャンプの質を考慮しないでの参考統計。
・コンビネーション、シークエンスのファーストジャンプ 11
 ・うち、2回のトリプルループを跳んだもの 5
・コンビネーションのセカンドジャンプ 3
 ・うち、2回のトリプルループを跳んだもの 3
・ダブルやシングルになってしまったファーストジャンプ 7
 ・うち、ダブルやシングルしか跳べなかったプログラム 2

・トリプルループやファーストループを試みなかったプログラム 27

単独ジャンプの成功率51.1%

<トリプルトウループ>

◆SP
・GOE0以上のジャンプ 2
・GOEマイナスのジャンプ 4
・ダウングレードのジャンプ 1
合計 7
ベストGOE 武田奈也(スケートカナダ、NHK杯) 0.8

下3項目はジャンプの質を考慮しないでの参考統計。
・コンビネーションのファーストジャンプ 6(※1)
・コンビネーションのセカンドジャンプ 9
・ダブルやシングルになってしまったファーストジャンプ 0

・トリプルトウやファーストトウを試みなかったプログラム 53

◆FS
・GOE0以上のジャンプ 11
・GOEマイナスのジャンプ 17
・ダウングレードのジャンプ 7
合計 35
ベストGOE 許斌姝(中国杯) 0.6

下6項目はジャンプの質を考慮しないでの参考統計。
・コンビネーション、シークエンスのファーストジャンプ 17
 ・うち、2回のトリプルトウを跳んだもの 15
・コンビネーションのセカンドジャンプ 22
 ・うち、2回のトリプルトウを跳んだもの 7(※2)
・ダブルやシングルになってしまったファーストジャンプ 7
 ・うち、ダブルやシングルしか跳べなかったプログラム 3

・トリプルトウやファーストトウを試みなかったプログラム 9

単独ジャンプの成功率31.0%

(※1:このうち3つは3T+3T。つまり下の項目のうちの3つと重複している)
(※2:このうち4つはセカンド3Tを2回跳んでいる。つまりセカンドトリプルトウを試みたプログラムは18プログラムということになる)


というわけで、こちらはかなり顕著な差になりましたね。フリーでセカンドトウを試みる人が爆発的に増えるのは、実は2A+3Tをやってる人が結構多いためのようです。
本田武史さんの「このコンビネーションの点数はトリプルアクセル一回分に相当します」というのを何度も聞いているような気がしますが、要するに使い勝手の良いコンボだということでしょうね。実は3+3のほかに2A+3Tのコンビネーションを入れている場合、3+3を2回のプログラムと大きな得点差は生じないのです。
3Lo+3Tだってクワド1回分に相当するはずですが、こちらはほとんど跳ばれない為かまったく聞いたことがないような気がします。

さて、残りのサルコウです。


<トリプルサルコウ>

◆SP
・GOE0以上のジャンプ 4
・GOEマイナスのジャンプ 2
・ダウングレードのジャンプ 1
合計 7
ベストGOE 方丹(中国杯、エリックボンパール杯) 0.4

下2項目はジャンプの質を考慮しないでの参考統計。
・コンビネーションジャンプ 1
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ 0

・サルコウを全く試みなかったプログラム 67

◆FS
・GOE0以上のジャンプ 26
・GOEマイナスのジャンプ 10
・ダウングレードのジャンプ 10
合計 46
ベストGOE ジョアニー・ロシェット(スケートカナダ、ロシア杯)、アシュリー・ワグナー(スケートカナダ)、金妍兒(中国杯)、カロリーナ・コストナー(NHK杯) 0.8

下4項目はジャンプの質を考慮しないでの参考統計。
・コンビネーション、シークエンスのジャンプ 19
 ・うち、2回のトリプルサルコウを跳んだもの 15
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ 13
 ・うち、ダブルやシングルしか跳べなかったプログラム 9

・サルコウを全く試みなかったプログラム 15

単独ジャンプの成功率56.6%

というわけで、前回とあわせて5種のトリプルを見て、このことがわかりました。
『グランプリシリーズで最も多く試みられたトリプルジャンプはトリプルルッツである』
『単独、コンボあわせて最も少なかったのはトリプルループである』
ついでに単独成功率はサルコウが高いです。トウループ、意外にも最低です。

母体がレベルの高い方々なので、だから何という感じの自己満足統計ですが、まあ適当に楽しんでいていただけてますと、幸いです。

2008年1月27日 (日)

女子のフリップとルッツの意外な数字

またしてもGPシリーズの自己満足統計です。

今回は、女子シングルのルッツとフリップについて調べてみました。
母体となるデータは、GPシリーズの全プロトコル。のべ75のショートプログラムと74のフリースケーティングのエレメンツです。
ただし詳しく調べたのは単独ジャンプのみです。参考のためにコンビネーションなどの総数も表記しましたが、その質についてはまったく考慮していません。プロトコルから機械的に出していまして、コンビネーションジャンプや、シングルやダブルになってしまったジャンプなど、調査の甘いところは多々あるのですが、話半分でみてやってください。

<トリプルフリップ>

◆SP
・GOE0以上のジャンプ 7
・GOEマイナスのジャンプ 11
・e判定を受けたジャンプ 6
・ダウングレードのジャンプ 1
・ダウングレード+e判定のジャンプ 1
合計26
ベストGOE ユリア・シェベスチェン(中国杯) +1.0

下2項目はジャンプの質を考慮しないでの参考統計。
・コンビネーション(少なくとも+COMBOのついた)ジャンプ 21
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ 6

・フリップを全く試みなかったプログラム 21

◆FS
・GOE0以上のジャンプ 13
・GOEマイナスのジャンプ 11
・e判定を受けたジャンプ 3
・ダウングレードのジャンプ 6
・ダウングレード+e判定のジャンプ 3
合計36
ベストGOE ジョアニー・ロシェット(ロシア杯) +1.2

下4項目はジャンプの質を考慮しないでの参考統計。
・コンビネーション、シークエンスのジャンプ(2度目の単独ジャンプ+SEQを含む) 37
 ・うち、2回のトリプルフリップを跳んだもの 18※
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ(単独、コンボ問わず) 19
 ・うち、ダブルやシングルしか跳べなかったプログラム 7

・フリップを全く試みなかったプログラム 13

単独ジャンプの成功率32.3%

(※このうちの3回はコンビネーションジャンプが2回のプログラム! つまり、2回跳んだプログラムよりコンボのみを1度だけ跳んだプログラムの方が多いように錯覚するが、実際にはコンボのみを1度だけ跳んだプログラムは37-18-3=16回ということになる)

<トリプルルッツ>

◆SP
・GOE0以上のジャンプ 8
・GOEマイナスのジャンプ 11
・e判定を受けたジャンプ 6
・ダウングレードのジャンプ 1
・ダウングレード+e判定のジャンプ 1
合計27
ベストGOE 金妍兒(GPファイナル) +1.8

下2項目はジャンプの質を考慮しないでの参考統計。
・コンビネーション(少なくとも+COMBOのついた)ジャンプ 29
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ 5

・ルッツを全く試みなかったプログラム 14

◆FS
・GOE0以上のジャンプ 19
・GOEマイナスのジャンプ 8
・e判定を受けたジャンプ 7
・ダウングレードのジャンプ 9
・ダウングレード+e判定のジャンプ 8
合計51
ベストGOE キミー・マイズナー(エリック・ボンパール杯)、金妍兒(GPファイナル) +1.2

下4項目はジャンプの質を考慮しないでの参考統計。
・コンビネーション、シークエンスのジャンプ(2度目の単独ジャンプ+SEQを含む) 39
 ・うち、2回のトリプルルッツを跳んだもの 28
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ(単独、コンボ問わず) 18
 ・うち、ダブルやシングルしか跳べなかったプログラム 6

・ルッツを全く試みなかったプログラム 6

単独ジャンプの成功率34.6%

単独ジャンプの成功率といっても、コンビネーションをやろうとしたけれどセカンドジャンプがつけられなかった、というのまで成功とか失敗とか出していますから、あまり質のいい数字ではありません。
それにしても、フリップよりルッツを試みているスケーターの方がかなり多い上に、成功率も大差ないというかフリップの方がちょっと低いです。
しかし、実は失敗の内訳の方がちょっと様子が違います。
フリップジャンプの失敗は、プロトコル表記はそのままのGOE減が35%を占めるのに対し、ルッツではそれは24%に過ぎません。ルッツではe判定、ダウングレード+e判定の割合がかなり多いのです。成功失敗に関わらずのリアルフリップ判定は49件で79%、リアルルッツ判定は56件で71.8%です。

ついでにフリップのコンビネーション2回のプログラムとは、ピンと来た方もおられると思いますが、浅田真央選手の3回のプログラムです。
コンビネーション2回はザヤックルールには抵触しない、ということも、ご存知なかった方はぜひ覚えておいてくださいね。

別にこのデータから、何かしらの一般的な結論を導き出そうというつもりはこれっぽっちもありません。
母体に「シニアグランプリシリーズに招待されるようなレベルの高いスケーター」というバイアスがかかっているうえに、無名選手は1回、有名選手は2回、さらにファイナリストは3回の試合をのべ計算していますから、余計にレベルの高いスケーターを多く取り上げていることになります。
ですから、これをもとに基礎点がどうとか、エッジの判定方法がどうとかという一般化した議論をするのは、あまり意味のないものと思ってくださいね。

1/28 データをとばしてしまってもう一度集計し直したところ、いくつかの数字が間違っていましたので訂正しました。まだ間違っているかも…

2008年1月26日 (土)

GPシリーズより プログラム構成

スピンの図解を見て下さった方々、参考になりましたでしょうか?
せっかくブログも借りたことですし、この機会にちょっとずつ自己満足な統計データなどを紹介していこうと思います。

「近頃のプログラム構成はなんだか似たり寄ったり」という声を耳にします。

そこでプログラムの構成要素の順番がちょっぴり変わっているプログラムを、シニアGPシリーズの男女シングルのプログラムから探して紹介してみます。
まずわかりやすいところで、プログラムのはじめとおわりに注目です。

<ジャンプ以外の要素で始まるプログラム>
◆男子
スティーヴン・キャリエール SP CiSt
ショーン・ソーヤー FS CCoSp
◇女子
キミー・マイズナー SP SpSq
ベアトリサ・リャン SP CCoSp,FSSp
レスリー・ホーカー SP LSp
金彩華 FS FSSp

最初リャン選手が抜けていたので後から追加しました。ベベごめんなさい!

ジャンプ以外ではじまるプログラムはやはり少ないですね。どの選手も難しいジャンプをはじめに片付けてしまうというのがセオリーになってきています。
五十嵐さんの本によれば、かつてのステップなどから始まるプログラムは、最初に準備体操をするような感じで体を温めてからジャンプに向かうという狙いもあったそうです。
しかし現在のステップは準備体操どころではなく、もっとも足を疲れさせる要素になってしまっていますから、そういう点でも他の要素ではじめづらくなっているのでしょう。
ジュニアでは、長洲選手がフリーの最初にスパイラルを行っていますね。

この中でお気に入りのプログラムは、ソーヤー選手のフリー。
逆回転スピンに、クライマックスはスパイラルとなんでもありな感じのプログラム。ソーヤー選手でなくてはできないオリジナリティ満載です。音楽も、メロディラインのくっきりしたものではありませんが、私は聴いていてとっても気持ちよくなります。

続いて、終わり方に注目してみましょう。

<スピン以外の要素で終わるプログラム>
◆男子
ジェレミー・アボット SP,FS SlSt
ライアン・ブラッドリー SP SlSt
ヤニック・ポンセロ SP CiSt
南里康晴 SP SlSt
ジェレミー・コロ SP CiSt
◇女子
浅田真央 FS 2A
カロリーナ・コストナー FS 2A
キミー・マイズナー SP SlSt
ミラ・リュン SP CiSt
アレクサンドラ・イエフレワ FS CiSt
澤田亜紀 SP 2A

こちらは結構いろいろな終わり方がありますね。
華やかなバックスクラッチで演技を締めくくるのは昔から一般的だったようですが、静かに終わったり唐突に終わる音楽にはスピンでの締めは合わないかもしれません。そんなとき、多様な音楽に合わせやすいステップやアクセントをつけるジャンプなどの結末は、かなり有用といえるでしょう。
昨シーズンは高速スピンを大得意とする村主選手がボレロの音楽をステップで締め、ドーナツスピンでクライマックスを作れる中野選手もシンデレラの結末はダブルアクセルにしてきました。
今年はローリー・ニコルが女子選手達にそういった音楽を用意してダブルアクセルを上手に使ってあげています。もちろんジャンプの得意な選手だからこそさまになる締めくくりです。

一方、男子はジャンプで終わるプログラムはありませんね。
男子は軽やかなジャンプより力強いジャンプの印象を与えた方が得策でしょうし、ダブルアクセルで終わったりするとかえって「しょぼっ!」ってな印象になってしまうからかもしれません。
最後にトリプルアクセルで終わるプログラムなどあったら興奮して鼻血が出てしまいそうです。でも、男子選手は瞬発力の必要な動作をふんだんに使いますから、そんな体力を最後まで残しておくのは本当に大変なのでしょうね。

2008年1月25日 (金)

スピンのチェンジエッジ

左足、反時計回転のスピンを上から見た図です。

バックはつま先で小さく回ります。この図はわかりやすいように円を大きめにしてます。

Spinb_4

赤いところが氷に接しています。
つまりエッジはインサイドです。

フォアは踵というか、ブレードの腹のあたりでやや大きめに回ります。

Spinf_4

エッジはアウトサイドになります。

上のまわり方から下のまわり方に、下のまわり方から上のまわり方に切り替えるのがスピンのチェンジエッジです。
右足だと、足の形が左右ひっくりかえった感じになりますから、インとアウトが反対になります。

実際にエッジを変えているアニメは、めんどくさくて作れません。ごめんなさい。
ていうかアニメ自体下手くそで見づらいと思いますが、ちょっとでも参考になれば幸いです。

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