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2008年1月31日 (木)

男子のアクセルジャンプ

GPシリーズ、女子に引き続き男子のジャンプ統計をしてみたいと思います。

今回は、最初にアクセルジャンプです。実は私は男子のトリプルアクセルフェチなので、アクセルを一番張り切って集計しました。
何しろ好きなので最後に残しておきたいような気もしましたが、何しろ男子はジャンプの回転数が増えますので、4回転とコンビネーションに頻出のややこしいトウループはできれば最後にしたいのです。アクセルから、ルッツ、フリップという順番で言ってみようと思います。

<アクセルジャンプ>
◆SP
実施したアクセルの回転数
・3A 65
・2A 10
・1A 2

それぞれのGOE
★3A
・GOE≧2 1
・1≦GOE<2 14
・0≦GOE<1 28
・GOE<0 18
・ダウングレード 4
ベストGOE ヴォーン・チピアー(スケートカナダ) 2.0

★2A
・1≦GOE<2 4
・0≦GOE<1 6
・GOE<0 0
・ダウングレード 0
ベストGOE ステファン・ランビエール(ロシア杯) 1.4

◆FS
単独ジャンプ
・3A 59
・2A 67
・1A 15
コンビネーションジャンプ
・3A 43
・2A 11 (+無効要素1回)

単独ジャンプのGOE
★3A
・1≦GOE<2 8
・0≦GOE<1 11
・GOE<0 34
・ダウングレード 6
ベストGOE セルゲイ・ヴォロノフ(エリックボンパール杯) 1.8

★2A
・1≦GOE<2 10
・0≦GOE<1 46
・GOE<0 11
・ダウングレード 0
ベストGOE ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン(エリックボンパール杯) 1.2

アクセルの回数
・3A2回 37
 ・2A2回 1
 ・2A1回 24
 ・2A0回 12 (うち、1A1回 3)
・3A1回 28
 ・2A3回 1
 ・2A2回 7 (+無効要素1回)
 ・2A1回 12 (うち、1A1回 2)
 ・2A0回 7 (うち、1A1回 3 、1A2回 3)
・3A0回 12
 ・2A3回 4
 ・2A2回 6
 ・2A1回 2

単独トリプルアクセルの成功率 50.0%
単独ダブルアクセルの成功率 90.4%

いかがでしょう。
GPシリーズに出てくるほどの選手となればトリプルアクセルは標準装備が当然というような状況ですね。そして、いいものにはGOEをたっぷりもらえる、というジャンプでもあります。ジャッジにも私のような趣味の人が少なくないのでしょうか? ダブルアクセルと加点幅は同じであるはずなのに、成功率と比較しての加点状況はだいぶ違います。
それゆえに、4回転の基礎点をもう少し高くした方がいいのでは、という議論が起こるのでしょうね。

チピアー選手、ヴォロノフ選手のジャンプの良い点は、共通して言えるのは高く、また幅も十分なジャンプであるということ。
チピアー選手がさらに優れているのは助走のスピードが非常に速くて高さも抜群にあり、着氷がきちんとできさえすればそのエネルギーで自然に着氷も伸びる、ということです。しかし、あまりにスピードがあるため、成功率はいまひとつのようです。
スピードがあってなかなか成功しないといえば、ポンセロ選手も、成功したものには1点以上の加点がつきますがGOE-3も多いという両極端な選手です。
このスピードコントロールが抜群に上手かったのが、女子になってしまいますが、伊藤みどりさんです。往年の名スケーターであり現代の名コーチである佐藤信夫さんは著書の中で、あれだけ速いスピードからジャンプを決められたのは、スピードをコントロールするだけのスケーティング技術があったということだと、伊藤さんのスケーティングを賞賛しています。
現在の女子では「加点の女王」とひそかにいわれたりしているキム選手が、やはりスピードをコントロールして大きなジャンプを跳ぶ技術に長けています。コストナー選手にも素晴らしいスピードがありますが、ジャンプの失敗も多く、しっかりコントロールしきれているとはまだいえないようです。
ヴォロノフ選手らロシア系の選手は、着氷時のチェックがとても美しく、すらりと伸びたフリーレッグと同様、着氷後の滑りにも余韻を持たせる点が独特です。ヴォロノフ選手はそれに流れも優れています。ロシアにはいまスピードのある選手があまりいないのですが、彼は比較的よい流れを作って跳べている選手だと思います。
他のロシア選手は、この助走速度からよくもまああれだけ高く飛び上がれるなと逆に感心するくらい助走が遅かったりします。高さでいえば中国の選手も優れています。もちそんそれも目を見張るような素晴らしいジャンプですが、速度がなく高さのみのジャンプは、着氷後にあまり流れなかったりします。コンビネーションでセカンドジャンプ以降が失速しがちなのはこういったジャンプの特徴です。
着氷姿勢と流れの美しさといえば、ウィアー選手も優れています。彼もまた跳べば1点以上の加点が見込めるほどよいトリプルアクセルを持っています。
若いチャン選手のトリプルアクセルも、評価が高いです。彼はやはりスピードを生かした、幅と流れのある、さらに着氷姿勢も美しいジャンプを跳びます。今後、コンビネーションもはやく演技の中で見たいですね。
高橋選手もトリプルアクセルの評価は高いです。彼の優れている点は、助走でほとんど構えず、空中姿勢が美しい点です。空中姿勢が美しいと、回転速度が速いので高さがなくても成功する利点がありますが、彼の場合今季高さも加わってきて、跳び上がりと着氷に余裕ができ、とても美しいジャンプに見えるわけです。

ダブルアクセルは、男子でもフリーではかなり使われている、ということもこの統計でおわかりいただけると思います。回転が抜けてしまったというケースも少なくはないと思いますが、むしろ、男子のジャンプの回数が女子よりも1回多く、3回転3回転のジャンプを跳ぶ選手も圧倒的に多いためです。
単純に計算しますと、アクセル含む6種トリプルを持っている選手はザヤックルール上トリプルが8回跳べるわけですが、トリプルトウをセカンドジャンプにするとファーストジャンプでは7回までしか跳べません。1つ余ったところに4回転を入れられる選手もいますが、ダブルアクセルにおさめる選手の方がまだ多いのです。また、4回転で体力を消耗するからこそ、後半トリプルジャンプを1つ抜かしてダブルアクセルにとどめる選手もいます。4回転が跳べるけれどトリプルアクセルが非常に苦手という選手もいます(そうですSP2AのベストGOEをマークしたあの人です)。
また、女子の時に「セカンドトリプルが2回跳べる選手こそダブルアクセルを活用している」と述べましたが、それは男子でも同じことです。コンビネーションジャンプを非常に得意とするヴァン・デル・ペレン選手がベストGOEを獲得しているのも、納得です。今年は出場していない織田選手も、3A+3T+3Loを最初に跳ぶ時は、ダブルアクセルを2回跳んでいました。
そういえば日米対抗で高橋選手が最後にダブルアクセルを跳んだのは、何のジャンプを何回跳んだのかよく覚えていなかったかららしいです。このように、ザヤックルール対策の切り札としても使えますが、コンビネーションの得意な人はコンビネーション制限の方にむしろひっかからないよう、余分なものはつけずに跳ぶのが望ましいですね。

というわけで、余分な解説がかなり長くなってしまいました。趣味に走ったようでごめんなさい。
少しでも興味を持たれましたら、みなさんも是非、男子のトリプルアクセルをさまざまな視点で楽しんでみて下さいませ。

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