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2008年2月

2008年2月29日 (金)

スケート年齢-男子編

今回はまたGPシリーズの集計はちょっとお休み。

ジュニア選手権も後半戦ですが、男子の結果が出たところで、選手のスケート年齢のお話をしてみたいと思います。
スケート年齢というとなんだか特殊ですが、要するに欧米の「学年」の区切りです。日本では4月から年度が始まりますが、欧米では7月から。スケートのシーズンも同様に7月から始まりますので、スケーターの年齢を数えるときは7月1日の年齢で数えるようになっています。
これは、各大会の参加できる資格年齢の判断に用いられます。9月生まれの浅田真央選手がわずかの差でオリンピックの出場を逃したことは日本では有名ですね。

年齢制限の意義はさておき、ジュニアの選手を見ていて将来性を占うときに思うのは「で、この子はいくつなんだろう?」ということ。
実際のところ、年齢など大した目安ではなく、成長の速度は個人差によるという方が正しいのでしょうが、すぐにでもシニアに上がらなければならない歳なのか、まだ何年かジュニアで競える歳なのかで、見方は変わってきてしまいます。

そこで、主な選手たちの年齢表を作ってみました。ジュニアの選手は読み方に自信のない選手ばかりですが、あんまりカタカナ気にしないでください。
並び順も、最初は誕生日順とか考えていたんですが、誕生日までいちいち記録していなかったのでだんだんうやむやになってきて、最後には滅茶苦茶になってしまいました。

・1978-79 (今シーズンのはじめ、2007/7/1に満28才)
78/07-78/12
79/01-79/06 セルゲイ・ダヴィドフ、李成江

・1979-80 (27才)
79/07-79/12
80/01-80/06

・1980-81 (26才)
80/07-80/12 ステファン・リンデマン、エマニュエル・サンデュ
81/01-81/06 徐明、高嵩

・1981-82 (25才)
81/07-81/12 スコット・スミス、中庭健介
82/01-82/06

・1982-83 (24才)
82/07-82/12 クリストファー・ベルントソン、ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン、ジェフリー・バトル、エフゲニー・プルシェンコ、グレゴール・ウルバス
83/01-83/06 カレル・ゼレンカ

・1983-84 (23才)
83/07-83/12 ライアン・ブラッドリー
84/01-84/06

・1984-85 (22才)
84/07-84/12 ジョニー・ウィアー、ブライアン・ジュベール、ヴォーン・チピアー
85/01-85/06 ショーン・ソーヤー、ステファン・ランビエール、エヴァン・ライサチェク、ジェレミー・アボット、呉家亮

・1985-86 (21才)
85/07-85/12 アンドレイ・グリアツェフ、クリストファー・メイビー、アルバン・プレオベール、南里康晴
86/01-86/06 高橋大輔、クレメンス・ブルマー、トマシュ・ヴェルネル

・1986-87 (20才)
86/07-86/12 アンドレイ・ルータイ、ジャマル・オスマン、セルゲイ・ドブリン、ヤニック・ポンセロ
87/01-87/06 柴田嶺、セルゲイ・ヴォロノフ、織田信成、アレクサンドル・ウスペンスキー

・1987-88 (19才)
87/07-87/12
88/01-88/06 パヴェル・カシュカ、ペーター・リーバース

・1988-89 (18才)…今年のジュニア大会の上限
88/07-88/12 キム・ルシーン、モーリス・プファイフォーファー、アドリアン・シュルタイス、トミー・スティーンバーグ、ダグラス・ラッザーノ
89/01-89/06 ジェレミー・テン、小塚崇彦、スティーヴン・キャリエール、関金林

・1989-90 (17才)
89/07-89/12 アダム・リッポン
90/01-90/06 町田樹、アルテム・ボロデュリン、ミカル・ブジェジナ、フローレン・アモディオ

・1990-91 (16才)
90/07-90/12 ケヴィン・レイノルズ、ブランドン・ムロズ、パトリック・チャン
91/01-91/06 無良崇人、佐々木彰生、ファビエル・フェルナンデス、イヴァン・バリエフ、オースティン・カナラカン

・1991-92 (15才)…今年のシニア選手権の下限
91/07-91/12 アーミン・マーバヌーザデー
92/01-92/06

・1992-93 (14才)…今年のシニア大会の下限
92/07-92/12
93/01-93/06

・1993-94 (13才)…バンクーバーオリンピック出場資格の下限
93/07-93/12 アルトゥール・ガチンスキー
94/01-94/06

ちなみに…過去10年間のジュニアチャンピオンのスケート学年を並べていくと
アダム・リッポン 5年生
スティーヴン・キャリエール 5年生
小塚崇彦 4年生
織田信成 5年生
アンドレイ・グリアツェフ 5年生
アレクサンドル・シュービン 6年生
高橋大輔 3年生
ジョニー・ウィアー 3年生
ステファン・リンデマン 6年生
イリヤ・クリムキン 5年生

選手権ジュニア5年生、4-6月生まれ以外の選手ならちょうど日本の高校3年生の時にチャンピオンになりシニアに転向するケースが多いようです。
全ての選手を把握してはいませんが、最も若いジュニアチャンピオンはプルシェンコ選手。長野以前の当時と今とでは年齢制限の区切りは少し違ったようですが、今の年齢でいえばジュニア1年生にあたる歳で見事優勝していることになります。男子では驚異的な早熟といえます。
また、12才でスケートを始めながら早熟といえるジュニア3年生での優勝を果たしたウィアー選手も驚異的です。

選手層の厚い国やシニアに安定した選手がいる国では比較的長くジュニアのキャリアを積みますが、選手層の薄い国などでは、期待される選手はジュニアで結果を出さないうちにシニアに出していくこともあります。今シーズンのヨーロッパ選手権の表彰台に乗った3人はいずれもそういったキャリアの持ち主です。
このジュニア選手権からも、成績は決してよくなくても今後シニアで活躍する選手が出てくる可能性はあります。

女子編は女子の結果が出てから、ということで。
女子選手は男子に比べて早熟ですから、また意味合いの異なる表になってくるでしょうね。

2008年2月26日 (火)

男子のステップシークエンス

GPシリーズの集計シリーズ、今回は男子のステップシークエンスです。

女子と比べ、2度ステップを実施するため数が多いのですが、プログラムの中での使われ方は画一的なところもあります。ストレートラインを使うことがほぼ当然なので、それをプログラムの山場にする構成も非常に多くなってしまっているのです。
体力的にもこんにちのステップシークエンスは非常に内容が濃く時間をかけるので、プログラムのはじめの方に使ってしまうと後半ジャンプを跳ぶのが非常に困難になっている、という面もあります。

しかしそんな中でも、男子のステップシークエンスは音楽の個性を上手に見せる工夫がちりばめられた楽しいものが数多くあります。

<ステップシークエンス>

◆SP
★レベル1 26.6%
・SlSt1 21 ベストGOE 高橋大輔(スケートアメリカ)、ステファン・ランビエール(中国杯) 0.9
0.5≦GOE<1.0 4
0.0≦GOE<0.5 15
GOE<0.0 2
・CiSt1 18 ベストGOE スティーヴン・キャリエール、アルバン・プレオベール(スケートアメリカ)、ショーン・ソーヤー(中国杯)、ジェレミー・アボット(NHK杯) 0.5
0.5≦GOE<1.0 4
0.0≦GOE<0.5 12
GOE<0.0 2
・SeSt1 2 ベストGOE 小塚崇彦(ロシア杯) 0.3
0.0≦GOE<0.5 2

★レベル2 42.9%
・SlSt2 36 ベストGOE ジョニー・ウィアー(中国杯) 0.7
0.5≦GOE<1.0 6
0.0≦GOE<0.5 29
GOE<0.0 1
・CiSt2 30 ベストGOE ブライアン・ジュベール(スケートカナダ) 1.0
1.0≦GOE<1.5 1
0.5≦GOE<1.0 7
0.0≦GOE<0.5 22

★レベル3 29.2%
・SlSt3 19 ベストGOE ステファン・ランビエール(ロシア杯) 1.0
1.0≦GOE<1.5 1
0.5≦GOE<1.0 12
0.0≦GOE<0.5 6
・CiSt3 26 ベストGOE 高橋大輔(スケートアメリカ) 1.1
1.0≦GOE<1.5 3
0.5≦GOE<1.0 7
0.0≦GOE<0.5 16

★レベル4 1.3%
・SlSt4 1 ベストGOE トマシュ・ヴェルネル(NHK杯) 1.2
・CiSt4 1 ベストGOE トマシュ・ヴェルネル(NHK杯) 1.2

ストレートライン 100%
サーキュラー 97.4%
サーペンタイン 2.6%

◆FS
★レベル1 31.2%
・SlSt1 27 ベストGOE セルゲイ・ヴォロノフ(エリックボンパール杯) 0.5
0.5≦GOE<1.0 1
0.0≦GOE<0.5 25
GOE<0.0 1
・CiSt1 21 ベストGOE 南里康晴(スケートアメリカ)、ブライアン・ジュベール、ジェフリー・バトル(スケートカナダ) 0.5
0.5≦GOE<1.0 3
0.0≦GOE<0.5 18

★レベル2 42.9%
・SlSt2 31 ベストGOE 高橋大輔(スケートアメリカ) 1.1
1.0≦GOE<1.5 2
0.5≦GOE<1.0 5
0.0≦GOE<0.5 22
GOE<0.0 2
・CiSt2 33 ベストGOE 高橋大輔(スケートアメリカ) 1.0
1.0≦GOE<1.5 1
0.5≦GOE<1.0 6
0.0≦GOE<0.5 25
GOE<0.0 1
・SeSt2 2 ベストGOE アンドレイ・グリアツェフ(ロシア杯、NHK杯) 0.0
0.0≦GOE<0.5 2

★レベル3 25.3%
・SlSt3 18 ベストGOE エヴァン・ライサチェク(スケートアメリカ)、ジェフリー・バトル(スケートカナダ)、ステファン・ランビエール(GPファイナル) 1.0
1.0≦GOE<1.5 3
0.5≦GOE<1.0 7
0.0≦GOE<0.5 8
・CiSt3 21 ベストGOE ステファン・ランビエール(GPファイナル) 1.0
1.0≦GOE<1.5 1
0.5≦GOE<1.0 10
0.0≦GOE<0.5 10

★レベル4 0.6%
・SlSt4 1 ベストGOE エヴァン・ライサチェク(GPファイナル) 1.4

ストレートライン 100%
サーキュラー 97.4%
サーペンタイン 2.6%

ランビエール選手、ライサチェク選手、バトル選手、そして高橋選手というあたりが高いGOEを獲得してます。NHK杯でレベル4を獲得したヴェルネル選手も頑張っています。ウィアー選手、ジュベール選手も負けてはいませんね。
スケートアメリカではレベルを低く抑えられる選手が少なくなかったので全体にGOEを高めにつけているようにも見えます。
サーペンタインステップはわずかに小塚選手とグリアツェフ選手が実施しているだけです。グリアツェフ選手はあまりスピードのある選手という印象はないのですが、音楽に上手に乗れています。小塚選手はスピードがあって迫力のサーペンタインステップですが、もっと音楽のビートを全身で表現できればもっといいGOEを獲得できるでしょうね。ベンチャーズは古くさい音楽ともいわれますが、ユニークさはあります。もっとそのユニークさを感じて、楽しんで表に出していってほしいです。

モロゾフ氏曰く「ジャンプやスピンは音楽がなくても成り立つけれど、ステップは音楽がなければ成り立たない」
技術的な部分もとても大切なのですが、音楽表現としても洗練されたステップというのを私は観たいと思っています。

2008年2月25日 (月)

女子のステップシークエンス

GPシリーズのまとめシリーズを復活しました。

せっかく休みにステップのグラフを作ったのでステップからいってみます。

<ステップシークエンス>

◆SP
★レベル1 32.9%
・SlSt1 17 ベストGOE キミー・マイズナー(スケートアメリカ) 0.8
0.5≦GOE<1.0 2
0.0≦GOE<0.5 13
GOE<0.0 2
・CiSt1 7 ベストGOE ユリア・シェベスチェン(中国杯)、サラ・マイヤー(エリックボンパール杯) 0.6
0.5≦GOE<1.0  2
0.0≦GOE<0.5 3
GOE<0.0 2
・SeSt1 1 ベストGOE アシュリー・ワグナー(エリックボンパール杯) 0.4
0.0≦GOE<0.5 1

★レベル2 40.8%
・SlSt2 27 ベストGOE 中野友加里(スケートカナダ)、ジョアニー・ロシェット(ロシア杯)、安藤美姫、エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ(NHK杯) 0.5
0.5≦GOE<1.0 4
0.0≦GOE<0.5 23
・CiSt2 3 ベストGOE カタリナ・ゲルボルト(ロシア杯) 0.3
0.0≦GOE<0.5 3
・SeSt2 1 ベストGOE アシュリー・ワグナー(スケートカナダ) 0.6
0.5≦GOE<1.0 1

★レベル3 26.3%
・SlSt3 20 ベストGOE 浅田真央(GPファイナル) 0.9
0.5≦GOE<1.0 11
0.0≦GOE<0.5 9

ストレートライン 64 (93.4%)
サーキュラー 10 (13.1%)
サーペンタイン 2 (2.6%)

◆FS
★レベル1 41.3%
・SlSt1 25 ベストGOE キミー・マイズナー、アシュリー・ワグナー、サラ・マイヤー、ミラ・リュン(エリックボンパール杯) 0.5
0.5≦GOE<1.0 4
0.0≦GOE<0.5 18
GOE<0.0 3
・CiSt1 6 ベストGOE アレクサンドラ・イエフレワ(スケートアメリカ)、キャロライン・ジャン(中国杯) 0.1
0.0≦GOE<0.5 4
GOE<0.0 2

★レベル2 29.3%
・SlSt2 17 ベストGOE 安藤美姫(スケートアメリカ) 0.6
0.5≦GOE<1.0 3
0.0≦GOE<0.5 14
・CiSt2 5 ベストGOE キャロライン・ジャン(スケートアメリカ) 0.5
0.5≦GOE<1.0 1
0.0≦GOE<0.5 4

★レベル3 28%
・SlSt3 16 ベストGOE 浅田真央(エリックボンパール杯) 1.0
1.0≦GOE<1.5 1
0.5≦GOE<1.0 7
0.0≦GOE<0.5 8
・CiSt3 5 ベストGOE 中野友加里(スケートカナダ) 0.4
0.0≦GOE<0.5 5

★レベル4 1.3%
・SlSt4 1 ベストGOE カロリーナ・コストナー(NHK杯) 1.0
1.0≦GOE<2 1

ストレートライン 59 (78.7%)
サーキュラー 16 (21.3%)
サーペンタイン 0 (0.0%)

真央選手の健闘が光りますね。本当に今季はステップの力がめきめきと上がり、美しいエッジワークを見せてくれています。レベル4はGOEが倍になりますから、コストナー選手の加点はそんなに大きいわけではありません。しかしレベル4がとれるというのはこれまたすごいことです。
サーキュラーではあまり多くの加点を稼いでいる人はいませんね。中野選手はステップを変えてしまいましたが、ジャン選手は「アヴェ・マリア」のゆったりとした音楽によく合ったサーキュラーを踏んでいます。SPのスパニッシュに乗せたストレートラインとはまったく印象が違って新鮮です。もっと伸びやかにスケートが滑るときっとさらに評価が上がると思います。
一方でサーペンタインのステップで高いGOEを得ているワグナー選手、頑張っています。私はあの中の首を回して見得を切る仕草が個人的にお気に入りです。サーペンタインステップは移動距離が長くカーブの方向も変化が大きいので、使うには勇気が要ります。スピードがないと盛り上げどころのない間延びした構成になりがちでもあります。今流行の蛇行ストレートラインよりも潔くっていいような気もしますけれど。

次回は男子を、できるだけ早いうちに更新したいと思います。

2008年2月24日 (日)

ステップとSSの相関関係?

ご無沙汰です。

このブログの最初の記事を作るきっかけになった資料室さんの質問用掲示板、特定選手の時事的話題が多く一般的な質問が流れやすいためか、ブログを利用したスレッド形式のものにリニューアルしたのですが、その中に「ステップ・スケーティング技術」というスレッドがありました。
そこで「ステップの上手な選手はスケーティングも上手いと考えていいのでしょうか」という質問がありました。

直感的には答えはYESです。

フィギュアスケートというのはかつては図形を描く競技であり、スケーティングとは軌跡を描くことでした。図形を描くには正しいエッジに乗って正しいカーブを描かなければならないし、一定に近い速度で滑りいたずらに減速しないようにしなくてはなりません。ターンなどの軌跡も評価の対象でした。
ステップも、細かいステップがよいステップだと思っている方もいますが、それよりまず正しいステップであることが求められます。「正しい」ステップとは「正しいエッジに乗った」ステップです。そして、ターンなどによってエッジを変えても減速しないようにしなくてはシークエンスとしてただちにステップをつなげていけません。
今日のフィギュアスケートでは、SSではかるスケーティングというとストロークが主になります。ストロークは加速する動作なのでステップとは性質が違ってきますが、減速しない滑りができれば滑らかに無理なく加速していきます。それこそがよいストロークの条件でもあります。
ステップシークエンスはストロークより加えられる加速力が限られてきます。それでもしっかりスピードを維持することは大切なことです。
つまり両者の基準には「スピード」と「正しいエッジ」という共通項目があります。
時にはストロークは抜群でもターンとなるともたついてしまう、という選手がいるかもしれません。しかしターンをするのに正しいエッジでスピードを落とさないようにできる人はストロークでも伸びやかに滑られるはずです。

では、実際に得点上どの程度の相関関係があるのでしょうか?

せっかくGPシリーズのデータをまとめていましたので、グラフにしてみました。

まずは女子。母体は各試合のSPとFSの合計です。
縦軸がSS。合計得点と同じ割合になるよう、SP:FS=1:2で平均したものです。色がSPとFS、2つのステップシークエンスの合計得点です。赤に近い方が高得点です。
横軸にはステップとスケーティングに関係ない得点を合計したものを表示しました。つまりステップ以外の要素点とディダクション、それに、ほんの少しですが、PCSの後半3項目とSSの差分にプログラムの係数をかけたものを加えました(といっても多くの場合はマイナスになりますが)。これはPCS5項目の基準点が実質SSになっていることによるものです。TRはつなぎの密度であり、ステップシークエンス以外のステップの評価も含みますから除外しました。
この横軸は、SSとジャンプを中心とする要素の相関関係をはかることができます。しかし実際に見たいのは正比例の相関から外れた選手のステップの得点が縦軸と横軸のどちらにより強く相関するか、ということです。

ようするに、横縞のレインボーができれば相関関係が成立ということになります。

Sssteplq
(クリックすると大きなグラフが見られます)

確かに上の方に赤やオレンジが多い気もしますが、なんだかいまいちピンときませんね。
そういえば、ステップのレベルというのは、定評のある選手でもささいなことでとってもらえたりもらえなかったりするものです。そこでGOEの方で比較したグラフも作ってみました。

Ssgoelq
(クリックすると大きなグラフが見られます)

縦ではなく横縞に近い層の構造があるっぽいことが見えてきました。でもやっぱりピンとこないかな…。
ちなみにSS7点台にありながら1つだけブルーの点がありますが、これはスケートアメリカのSPでステップ中に転倒してしまった安藤選手の点です。こんな値も、まれにはあります。
しかし「ステップが上手な人はスケーティングも上手いか?」という質問で肝心なのは、むしろ赤やオレンジが下の方に見られないということです。いかがでしょう?

女子はプログラムに1つしかステップがないから、極端な数値も多くなるかもしれません。また、MIFの一種でありスケーティングと深い相関のあるスパイラルの点数もあえて横軸に加えていますから、かえって相関が見えにくくなっているかもしれません。

そこで今度は男子のグラフです。まずは得点のグラフから。

Ssstepmq
(クリックすると大きなグラフが見られます)

女子よりもやや横縞がくっきりしているでしょうか? しかし縦軸と横軸の正比例の相関から外れた点はあまり多くないので、縦と横の相関の評価が難しいですね。やはり男子はジャンプ重視傾向が強いのでしょうか…
次にGOEだけのものを見てみましょう。

Ssgoemq
(クリックすると大きなグラフが見られます)

いちばんくっきりと層構造が出てきた気がします。とりわけ、ある一定のラインより下にまったくその色が見られなくなる、という構造がくっきりしています。(上にはいろいろな色が見られますが…)
6点台のレベルに燦然と輝く紫色はロシア杯のポンセロ選手。確かにミスもありましたが、他のステップでもそれを取り戻すには至らないGOEしかもらえていませんでした。スケーティングの評価は高いけれどステップの評価はイマイチな選手、といえるかもしれません。

もっと細かく色の数を使い、もっと多くのプログラムの評価を加えればまた違うものが見えてくるかもしれません。またこのグラフでも縦軸と横軸の正比例構造がやや見られますので、ジャンプやスピンとSSの相関についても、はかってみなければ、ステップに固有の構造であるとは断言できないでしょうね。
これは宿題、という感じですが、いつになったら取り組めることやら…

2008年2月17日 (日)

Great 4 Jumps Attempt

GPシリーズのデータを整理中だったのですが、データを整理したファイルをちょっと行方不明にしてしまい、四大陸も高橋選手、真央選手らのすばらしい演技にちょっと放心しておりますので、今回は高橋選手の偉大な記録にちなむデータを紹介します。

男子シングルで跳べるジャンプは8つまで。このうち半分をトリプルアクセル以上のジャンプで構成してくることは滅多にありません。
新採点施行からの記録をひもといてみても、挑戦したという例ですら2つの3クワド含め7つしかありませんでした。その中で成功といっていいものは2例だけです。
今回の高橋選手のフリーは、8例目の挑戦にして3例目の成功、というわけです。

・03-04シーズン
◆03ロシア杯 李成江
4T+3T 0.20
4S    0.60
3A+3T 1.20
3A   -2.00
◆03ロシア杯 マイケル・ワイス
4T   -3.00
4T+COMBO -2.00
3A+1T -2.40
3A   -1.00

・04-05シーズン
◆04スケートカナダ エマニュエル・サンデュ
4T+3T 0.60
3A   -2.00
4S   -3.00
3A+3T -1.60
◆04NHK杯 李成江
4T+3T 1.40
4S   -0.20
3A+2T 0.60
3A    0.40
◆04中国杯 李成江
4T+3T -1.20
4S   -1.00
3A+3T 0.00
3A   -2.00
★04中国杯 張民
3A+3T+2T 1.00
4S   -2.80
4T+2T 0.80
4T   -3.00

・06-07シーズン
★06ロシア杯 ブライアン・ジュベール
4T+2T 1.00
4S    1.00
3A    1.00
4T   -0.20

04NHK杯の李選手は成功といってもいいと思います。そして06ロシア杯のジュベール選手! 彼の挑戦はさらに難度の高い4回転3回にトリプルアクセル1回というもの。これも後半に挑戦した4回転がわずかに乱れましたが、成功といえると思います。
トリプルアクセルはどちらかというと苦手そうな民選手も、クワドサルコウを含む3回の4回転でもってこの難構成に挑戦しています。

そして今回の4つのジャンプがこれ。
4T    1.29
4T+2T 0.43
3A    2.00
3A+2T+2Lo 1.57

新採点始まって以来の積極加点傾向にあるためGOEは比べられませんが、マイナスがつく要素がなかったということがすばらしいと思います。李選手は1つがサルコウだし、ジュベール選手は3クワドだしで、4つのジャンプの構成だけでは彼らには劣るかもしれませんが、それでも本当に偉大な成功です。

私は新採点が嫌いではないし猫も杓子も4回転をする必要はないと思っていますが、同時にやはり高難度技で圧倒されたい、という気持ちも持っています。
高橋選手はそういう、相反する(とこれまで思われがちだった)思想をバランス良く共存させた演技をしてくれる選手です。それが、4回転時代の思想を担ってきたこれまでの選手とは少し違う点でしょう。(もちろん、ジュベール選手たちも各要素やプログラム全体の完成度を上げてきていますが)
海外ではよく言われているようですが、この構成できちんと点が出たあたりがやはり「オールラウンダー」だな、と思います。
彼がこれからさらに、バンクーバーへ向けて成長し続け、男子シングルにさまざまなムーブメントをもたらす選手になることを心から期待しています。

2008年2月12日 (火)

フリーのコンビネーション まとめ

四大陸選手権が始まりますね。地上波の放送枠は少ないですが、選手がどんな演技をしてくれるのか、今から楽しみです。
でもこのブログではちんたらと終わった試合の集計です。ISU選手権がすべて終わるまでにGPシリーズを語り終えているといいのですけれどね…。

さて。GPシリーズのジャンプ集計、最後に男女フリーのコンビネーションジャンプについて、プログラム中の回数をまとめてみました。

<女子>

◆3連続を含む3回 34 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 7)
・3連続+2連続×2 23
・3連続+2連続+シークエンス 3
・3連続+シークエンス×2 1
(3連続+2連続+単独SEQ 7)

◆それ以外の3回 15 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 4)
・2連続×3 9
・2連続×2+シークエンス 1
・2連続+シークエンス×2 1
(2連続×2+単独SEQ 3)
(2連続+シークエンス+単独SEQ 1)

◆3連続を含む2回 6 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 0)
・3連続+2連続 6

◆それ以外の2回 12 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 6)
・2連続×2 4
・2連続+シークエンス 2
(2連続+単独SEQ 6)

◆1回 4 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 0)
・2連続 4

◆なし 2

コンビネーション回数制限違反 1 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 1)

<男子>

◆3連続を含む3回 25 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 5)
・3連続+2連続×2 19
・3連続+2連続+シークエンス 1
(3連続+2連続+単独SEQ 5)

◆それ以外の3回 17 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 6)
・2連続×3 9
・2連続×2+シークエンス 2
(2連続×2+単独SEQ 6)

◆3連続を含む2回 10 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 0)
・3連続+2連続 10

◆それ以外の2回 18 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 3)
・2連続×2 15
(2連続+単独SEQ 3)

◆1回 7 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 0)
・3連続 2
・2連続 5

◆なし 0

コンビネーション回数制限違反 3 (うち単独ジャンプ+SEQを含む 1)
ザヤックルール違反 1

SPでは断然男子の方が実施率が高いコンビネーションジャンプですが、フリーでの実施回数では女子の方が若干分があるようです。ジャンプが1回多い、プログラムが30秒長い、スパイラルとステップの違い…。そういったものが、コンビネーションの成功率にも影響を及ぼしているのかもしれませんね。
こうしてみると、やはりコンビネーションを入れられるのに入れ損ねてしまった、といった取りこぼしも少なくないことがわかるかと思います。

予定していたよりも簡単なまとめにしてしまいましたが、このくらいでジャンプの集計は終わりたいと思います。

2008年2月11日 (月)

男子FSの3連続とジャンプシークエンス

GPシリーズのジャンプ集計、今回は男子フリーの3連続コンビネーションとシークエンスです。
といっても、シークエンスはなんだか失敗ジャンプばかりみたいです…

<3連続コンビネーション>

★セカンドトリプルの3連続★
4S+3T+2Lo 1 ケヴィン・レイノルズ(ロシア杯) GOE +0.6
3Lz+3T+2T 2 ジェレミー・アボット(スケートカナダ、NHK杯) bestGOE +0.8(スケートカナダ)
3F+3T+2T 1 ステファン・ランビエール(GPファイナル) GOE +0.8
合計 4

☆その他の3連続☆
◆ルッツから 11
3Lz+2T+2Lo 7 (うちGOE0以上 6)
3Lz+2T+2T 3 (うちGOE0以上 3)
3Lz+2T+1Lo 1 (うちGOE0以上 0)

◆フリップから 4
3F+2T+2Lo 1 (うちGOE0以上 1)
      e 1
3F+2T+2T e 2

◆ループから 1
3Lo+2T+2T 1 (うちGOE0以上 1)

◆サルコウから 8
3S+2T+2Lo 6 (うちGOE0以上 4)
3S+2T+2T 2 (うちGOE0以上 0)

◆トウから 3
3T+2T+2Lo 1 (うちGOE0以上 1)
3T+2T+2T 2 (うちGOE0以上 2)

◆アクセルから 6
3A+2T+2Lo 4 (うちGOE0以上 4)
3A+2T+1Lo 1 (うちGOE0以上 0)
2A+2T+2Lo 1 (うちGOE0以上 1)

合計 33

3連続コンビネーションの総合計 37 (1プログラムあたり平均0.48回)

△ファースト2A、セカンド以降2T以上で、GOE0以上のジャンプのベストGOE▽
3A+2T+2Lo アルバン・プレオベール(スケートアメリカ)、高橋大輔(GPファイナル) 0.4
3Lz+2T+2Lo パトリック・チャン(スケートアメリカ、エリックボンパール杯) 1.2
3Lz+2T+2T ジャリアンウー(スケートカナダ)、ヴォーン・チピアー(NHK杯)、ジョニー・ウィアー(GPファイナル) 0.2
3F+2T+2Lo 小塚崇彦(ロシア杯) 0.4
3Lo+2T+2T セルゲイ・ダヴィドフ(NHK杯) 0.0
3S+2T+2Lo ジェフリー・バトル(ロシア杯) 0.6
3T+2T+2Lo セルゲイ・ヴォロノフ(エリックボンパール杯) 0.2
3T+2T+2T スティーヴン・キャリエール(スケートアメリカ) 1.8
2A+2T+2Lo ヤニック・ポンセロ(ロシア杯) 0.4

<ジャンプシークエンス>

3T+2T+SEQ 1 (うちGOE0以上 0)
3T+1T+SEQ 1 (うちGOE0以上 0)
2Lo+3Lo+SEQ 1 (うちGOE0以上 0)
合計 3
(これらのジャンプは全て失敗ジャンプの後ホップをはさんでジャンプを跳びフォローしたものであり、予定したシークエンスではないと考えられるので、詳しい集計はしない)

<単独ジャンプ+SEQ>

4T+SEQ 1
3A+SEQ 7
3Lz+SEQ 2
3F+SEQ 1
3T+SEQ 1
2A+SEQ 2
合計 14 (1プログラムあたり平均0.18回)


3連続実施率は、男子も女子と大差ありませんね。
セカンドトリプルの3連続は3人ほど行っています。その中でもレイノルズ選手の4-3-2はサルコウからということで史上初の快挙! なぜ日本では放送されなかったのかと悔やまれてなりません。また、アボット選手にせよ、ランビエール選手にせよ、4回転に挑戦している選手がリカバーの手段として有効に利用しているのも見受けられます。
なかなか加点の得づらいセカンドダブルの3連続で見事な加点を得ているのがキャリエール選手のお手上げジャンプ。かのブライアン・ボイタノが得意としたことで有名なポジションです。3連続で行う場合、セカンドジャンプで片手を、サードジャンプで両手をあげるという発展的な変化が、尻すぼみになりがちな3連続を最後まで見応えのあるものにしているのかもしれません。確かに生で観るとユニークな味わいと驚きがあると思います。

男子はシークエンスを行っている選手がまったくいないという状況です。
ジュニアではアダム・リッポン選手が行っていますが、難度の高いジャンプを入れてくるようになると、どうしても、寄り道のようなジャンプのバラエティにまで凝る余裕はなくなるのかもしれません。キャリエール選手のもそういった「寄り道」に近いものがありますが、そういうところで認められる選手がこうして出てくるのは、私は楽しいことだと思っています。

2008年2月10日 (日)

女子FSの3連続とジャンプシークエンス

GPシリーズのジャンプ集計、今回は女子フリーの3連続とシークエンスです。
この辺になると母体が少ないのに選手の名前がバンバンでてきますが、レアなものをやっているということ自体をフィーチャーしていきたいので、あえてバンバン出していきます。


<3連続コンビネーション>

★セカンドトリプルの3連続★
2A+3T+2T エレーナ・グレボワ(スケートカナダ) GOE +1.0
合計 1

☆その他の3連続☆
◆ルッツから 7
3Lz+2T+2Lo 4 (うちGOE0以上 4)
      e 1
3Lz+2T+2Lo< 1
2Lz+2T+2Lo< 1

◆フリップから 2
3F+2Lo+2Lo 2 (うちGOE0以上 1)

◆ループから 4
3Lo+2T+2Lo 3 (うちGOE0以上 3)
3Lo<+2T+2Lo 1

◆サルコウから 2
3S+2T+2T 1 (うちGOE0以上 1)
2S+2T+2T 1 (うちGOE0以上 0)

◆トウから 9
3T+2Lo+2Lo 1 (うちGOE0以上 1)
3T+2T+2Lo 4 (うちGOE0以上 4)
3T+2T+2Lo< 1
3T+2T+2T 2 (うちGOE0以上 2)
3T+2T+2T< 1

◆アクセルから 12
2A+2Lo+2Lo 2 (うちGOE0以上 1)
2A+2Lo+2Lo< 1
2A+2T+2Lo 5 (うちGOE0以上 4)
2A+2T+2T 3 (うちGOE0以上 2)
2A+1T+1T 1 (うちGOE0以上 1)

合計 36

3連続の総合計 37 (1プログラムあたりの平均回数0.5回)

△ファースト2A、セカンド以降2T以上でGOE0以上のジャンプのベストGOE▽
3Lz+2T+2Lo ジョアニー・ロシェット(ロシア杯) 1.2
3F+2Lo+2Lo ミラ・リュン(エリックボンパール杯) 0.0
3Lo+2T+2Lo キーラ・コルピ(ロシア杯) 0.2
3S+2T+2T 中野友加里(GPファイナル) 0.0
3T+2Lo+2Lo 安藤美姫(スケートアメリカ) 0.0
3T+2T+2Lo 中野友加里(スケートカナダ) 0.6
3T+2T+2T エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ(スケートアメリカ)、澤田亜紀(エリックボンパール杯) 0.0
2A+2Lo+2Lo 浅田真央(GPファイナル) 0.2
2A+2T+2Lo キミー・マイズナー(スケートアメリカ) 0.2
2A+2T+2T 武田奈也(スケートカナダ)、グウェンドリーヌ・ディディエ(エリックボンパール杯) 0.0

<ジャンプシークエンス>

3Lo+2A+SEQ 2 (うちGOE0以上 2)
3S+2A+SEQ 1 (うちGOE0以上 1)
3T+3S+SEQ 1 (うちGOE0以上 0)
3T+2A+SEQ 2 (うちGOE0以上 1)
3T+1S+SEQ 1 (うちGOE0以上 1)
2A+2A+SEQ 3 (うちGOE0以上 1)
2A+1A+SEQ 1 (うちGOE0以上 1)

合計 11 (1プログラムあたりの平均回数0.15回)

△2A以上で構成されるGOE0以上のジャンプのベストGOE▽
3Lo+2A+SEQ 武田奈也(スケートカナダ) 1.0
3S+2A+SEQ レスリー・ホーカー(NHK杯) 0.0
3T+2A+SEQ 村主章枝(中国杯) 0.8
2A+2A+SEQ アリサ・ドレイ(スケートカナダ) 1.0

<単独ジャンプ+SEQ※>

3Lz+SEQ 3 (うちGOE0以上 1)
3Lz<+SEQ 3
      e 1
3F+SEQ 1 (うちGOE0以上 0)
3F<+SEQ 3
      e 1
3Lo+SEQ 1 (うちGOE0以上 0)
3S+SEQ 1 (うちGOE0以上 0)
3S<+SEQ 3
2A+SEQ 1

合計 18 (1プログラムあたりの平均回数0.24回)

※「単独ジャンプ+SEQ」には、(1)ザヤックルールに抵触したジャンプ、(2)コンビネーション、シークエンスの定義に違反したジャンプ、の2種がある。
(1)は、「重複して跳ぶトリプル以上のジャンプの少なくともひとつはコンビネーションかシークエンスにしなくてはならない。もし単独で2度跳んでしまった場合は後に跳んだものを『セカンドジャンプ不明のジャンプシークエンス』とみなす」というもの。
GOEにプラスのついているものは間違いなくこれだと思ってよい。
(2)は「ジャンプシークエンスはターン、ステップでジャンプをつなぐことができない」という今季からのルール。ただしスケーティングフットを変えずダブルスリーターンのみ挟んだ場合依然コンビネーションジャンプと認められます(全日本選手権の安藤選手のフリーで実施された3T+2Lo+2Loなど)。
これにより前のジャンプでステップアウトした後に跳んだジャンプが無効になってしまうだけでなく、そのシリーズそのものはシークエンス扱いで基礎点が0.8倍になってしまいます。厳しくなってしまいましたが、2つの単独ジャンプと見なされるよりはまだ救済措置だといえるかもしれません。
ザヤックルールとは関係ない2A+SEQ、また1度しか跳んでいないジャンプでのこの表記は間違いなくこれだと思ってよい。


というわけで、3連続の実施率は半分と、あまり高くないということが明らかになりました。その中で日本の選手たちの健闘がやたらと目立ちますね。
最後にダブルループをつけると1.5点、後半なら1.65点。けれど「その程度の基礎点をムリにあげるよりは、できる範囲でクリーンに演じた方がマシ」という考えも少なくはなさそうですね。
セカンドトリプルを含む3連続は、単純な足し算でなされる今の採点方式では無駄に難しいだけということなのか、ほとんど見られなくなりました。男子の4回転にも言えることですが、一点豪華主義ではなかなか勝てないという現状を反映しているといえるかもしれません。

ちょうど資料室の質問掲示板でも出ていたお話ですが、ジャンプシークエンスのバラエティもあまり多くはありませんね。ロシェット選手らががんばっていますが、トリプルトリプルを跳べない選手の、苦肉の策という印象もぬぐえません。
かといって、こういうものをルールとして優遇してしまうと、今度はみんながそればかりをやるようになってしまうのが競技の常です。どれくらい得点に反映されるかはわからないけれど、自分らしさを出したい、といったジャンプが見られるようになるには、まだ新採点システムは、作った側にとっても競技する側にとっても研究不足の段階にあると思います。作る側は今後いっそう、選手達の創り出すスケートの価値をよりきめ細かく、バランス良く掬い上げていくものを目指す必要があるでしょうし、競技する側も、ただむやみに自分を殺してルールに合わせるのではなく、自分の持ち味をルールを生かして評価させていく方法を工夫していく必要があると思います。
とはいえ、それは周囲が思うよりもずっと難しいことなのでしょうが…

2008年2月 9日 (土)

男子FSの2連続コンビネーション

GPシリーズのジャンプ集計、今回は予告どおり男子フリーの2連続コンビネーションです。

◆ルッツ 31
3Lz+3T 7 (うちGOE0以上 5)
      e 1
3Lz+2T 19 (うちGOE0以上 15)
3Lz+1T 2 (うちGOE0以上 0)
3Lz<+2T 1
2Lz+3T 1 (うちGOE0以上 1)

◆フリップ 32
3F+3T 15 (うちGOE0以上 13)
      e 1
3F+3T< 1
3F+2T 9 (うちGOE0以上 6)
      e 3
3F+1T e 1
2F+2T 1 (うちGOE0以上 1)
      e 1

◆ループ 6
3Lo+3T 1 (うちGOE0以上 1)
3Lo+2T 4 (うちGOE0以上 3)
3Lo+1T 1 (うちGOE0以上 0)

◆サルコウ 21
4S+2T 1 (うちGOE0以上 0)
3S+3T 6 (うちGOE0以上 4)
3S+2T 11 (うちGOE0以上 8)
3S+1T 1 (うちGOE0以上 1)
2S+3T 1 (うちGOE0以上 0)
2S+1T 1 (うちGOE0以上 1)

◆トウ 5
4T+3T 1 (うちGOE0以上 1)
4T+2T 2 (うちGOE0以上 1)
3T+3T 1 (うちGOE0以上 1)
3T+3T< 1

◆アクセル 38
3A+3T 11 (うちGOE0以上 9)
3A+2T 17 (うちGOE0以上 6)
3A+2T< 1
3A<+2T 1
2A+3T 2 (うちGOE0以上 0)
2A+2T 6 (うちGOE0以上 4)

合計 133 (1プログラムにつき平均1.73回)

△ファースト2A、セカンド2T以上でGOE0以上のジャンプのベストGOE▽
4T+3T エヴァン・ライサチェック(GPファイナル) 0.8
4T+2T 李成江(中国杯) 1.2
3A+3T ジョニー・ウィアー(ロシア杯) 1.4
3A+2T 高橋大輔(スケートアメリカ) 1.2
3Lz+3T クリストファー・メイビー(スケートカナダ) 1.2
3Lz+2T ジョニー・ウィアー(ロシア杯)、スティーヴン・キャリエール(NHK杯) 1.0
3F+3T パトリック・チャン(スケートアメリカ) 1.6
3F+2T 高嵩(エリックボンパール杯) 0.8
3Lo+3T セルゲイ・ドブリン(NHK杯) 0.0
3Lo+2T ステファン・ランビエール(中国杯) 0.4
3S+3T ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン(スケートカナダ、エリックボンパール杯)、ヤニック・ポンセロ(ロシア杯) 1.0
3S+2T (多すぎるので割愛) 0.0
3T+3T アンドレイ・ルータイ(スケートアメリカ) 0.0
2A+2T ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン(スケートカナダ) 1.0


男子はだいぶトリプルトリプルが安定しているだけあってさまざまな選手の名前があります。ヴァン・デル・ペレン選手、ウィアー選手の名前は何度か出ていますね。
ところで、どうやら高いGOEの出やすいジャンプというのはあるようで、3A+3T、3F+3Tのジャンプではそれぞれのべ6度ずつGOE+1以上が出ています。試みられるセカンドトリプルの数も、この2つが格段に多いのですが。きっとジャンプに流れがあり美しく見えやすいのでしょう。
トウループからのコンボが少ないのはザヤックルールのためと思われますが、コンビネーションへのつなげやすさの傾向というのが見えてくる気がします。

2008年2月 8日 (金)

女子FSの2連続コンビネーション

GPシリーズのコンビネーションジャンプ集計、女子フリーの2連続ジャンプに関する集計です。

SPのときと同様、女子はセカンドループがかなりありますので、回転数にかかわらずファーストとセカンドの種類ごとにわけて集計しました。

◆ルッツ-ループ 7
3Lz+2Lo 4 (うちGOE0以上 3)
      e 2
3Lz<+2Lo 1

◆ルッツ-トウ 20
3Lz+2T 8 (うちGOE0以上 4)
      e 7
3Lz<+2T 2
2Lz+2T 2 (うちGOE0以上 1)
2Lz+1T 1 (うちGOE0以上 1)

◆フリップ-ループ 6
3F+3Lo 2 (うちGOE0以上 1)
3F+3Lo< 1
3F+2Lo 3 (うちGOE0以上 2)

◆フリップ-トウ 26
3F+3T 7 (うちGOE0以上 6)
3F+3T< 1
      e 1
3F+2T 11 (うちGOE0以上 8)
      e 2
3F<+3T< 1
3F<+2T 1
2F+2T e 1
1F+2T e 1

◆ループ-ループ 2
3Lo+2Lo 2 (うちGOE0以上 1)

◆ループ-トウ 3
3Lo+2T 2 (うちGOE0以上 1)
1Lo+2T 1 (うちGOE0以上 1)

◆サルコウ-トウ 12
3S+2T 12 (うちGOE0以上 7)

◆トウ-トウ 15
3T+2T 14 (うちGOE0以上 12)
2T+2T 1 (うちGOE0以上 1)

◆アクセル-トウ 28
2A+3T 6 (うちGOE0以上 5)
2A+3T< 4
2A+2T 14 (うちGOE0以上 10)
2A+2T< 1
2A<+2T 1
1A+2T 2 (うちGOE0以上 2)

合計 119 (1プログラムにつき平均1.61回)

△ダブルアクセル以上からのジャンプでGOE0以上のもののベストGOE▽
3Lz+2Lo カロリーナ・コストナー(GPファイナル) 0.6
3Lz+2T 金妍兒(ロシア杯) 1.2
3F+3Lo 浅田真央(GPファイナル) 1.2
3F+2Lo 浅田真央(スケートカナダ) 1.0
3F+3T 金妍兒(中国杯、ロシア杯、GPファイナル) 2.0
3F+2T ユリア・シェベスチェン(ロシア杯) 1.0
3Lo+2Lo アシュリー・ワグナー(エリックボンパール杯) 0.0
3Lo+2T クリスティン・ヴィーツォレク(ロシア杯) 0.0
3S+2T キーラ・コルピ(ロシア杯) 0.6
3T+2T アレクサンドラ・イエフレワ(スケートアメリカ)、アリサ・ドレイ(スケートカナダ) 0.4
2A+3T 金妍兒(GPファイナル) 1.6
2A+2T エレーネ・ゲデヴァニシビリ(NHK杯) 0.6


キム選手のコンビネーションジャンプが非常に高く評価されていることがわかります。これはセカンドトウループが非常に大きく高さがあるためです。ファーストジャンプでもあのような力強いジャンプはなかなか見られない、まるで男子選手のようなセカンドジャンプで、まさしく彼女の最大の武器です。
セカンドループではこのような高さが出にくいのですが、トウループにはない独特のリズムがありますから、軸のきれいなものはまずまず評価されていると思います。けれども、挑戦している選手自体があまり多くはありませんね。
コンビネーションは入れられる回数と評価によってTESの出方が大きく変わってきます。その組み合わせに関しては、最後にまとめたいと思います。

次回は男子選手の2連続です。またしてもセカンドループはないので、ファーストジャンプごとに分類してみたいと思います。

2008年2月 6日 (水)

フィギュアスケートDays vol.5

今日発売された『フィギュアスケートDays』、ここで紹介させていただくのは、新採点に関して関係者の言及された記事が載っているためです。
解説してくださっているのはISUテクニカルスペシャリストの岡崎真さん。今回は不正エッジ判定の現状について語っておられます。

私にとって勉強になったポイントは
・なぜスペシャリストが不正エッジの判定をするようになったのか
・実際の判定はどのように行われているのか
・減点に関する関係者の考え方
・実際どのような踏み切りが判定を受けるのか、その考え方の多様さ
・今後の課題
といったところでしょうか。

私はルールについて「そもそもかくあるべき」論をするつもりはないし、ただの一ファンがすべきではないとも思っていますが、できるだけ多くの選手やコーチらが、公正だ、安心してジャッジを受けられると感じるルールになっていけばいいなと思ってはいます。
そういうとき、実際滑っている人達の中でどういう考え方があるのか知っておくと、実際の試合の得点で戸惑わなくて済むようになりますし、ルールがいざ変更になるというときにもなるほどと思えることがあります。

そのほかにも、木戸さんのアイスダンスに関する連載記事や定番曲のプログラム紹介(今回は『白鳥の湖』)など、興味深く勉強になる記事もいくつかあります。
選手のインタビューや対談なども、彼らに興味のある方々なら楽しめることうけあいです。

部数が少ない雑誌ですのでちょっと値がはりますが、単に楽しむだけでなく、フィギュアスケートという競技により親しみたいと感じているファンにとっては読み応えのある内容です。

フィギュアスケートDays vol.5 (5) フィギュアスケートDays vol.5 (5)

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これ以前の号にも、新採点講座はもちろん、競技を知るのに役立つ内容、読み応えのあるインタビューが掲載されていました。
取り上げる選手は日本人がほとんどです。有名選手だけでなく、期待される、また一部で人気のあるような無名選手達の隠れた魅力も再発見できます。

とにかくフィギュアスケート誌はちょっと高いことだけがオススメしにくい理由なのですが、そうしょっちゅう出ている雑誌ではありませんし、スケートやスケーターに対してとても敬意が感じられる内容ですので、興味がありそうな内容の号だけでも、一度読んでみてほしい雑誌です。

男子SPのコンビネーションジャンプ

GPシリーズのジャンプ集計、今日は男子SPのコンビネーションジャンプです。

男子はセカンドループを試みている選手がいませんので、今回はファーストジャンプ別に回転数に関係なくまとめました。また、男子は全ての選手がコンビネーションを判別できるようになっていましたので、全てきちんと種類ごとにまとめることができました。
ではいってみましょう。

◆ルッツ 19
3Lz+3T 14 (うちGOE0以上 7)
3Lz+2T 4 (うちGOE0以上 2)
3Lz<+3T 1

◆フリップ 33
3F+3T 19 (うちGOE0以上 13)
      e 4
3F+3T< 1
3F+2T 8 (うちGOE0以上 6)
2F+3T 1

◆サルコウ 2
4S+3T 2 (うちGOE0以上 0)

◆トウ 16
4T+3T 6 (うちGOE0以上 2)
4T+2T 6 (うちGOE0以上 5)
3T+3T 4 (うちGOE0以上 2)

◆+COMBO 7
4T+COMBO 4
4T<+COMBO 1
3Lz+COMBO 1
3T+COMBO 1

△GOE0以上のベストGOE▽
4T+3T ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン(GPファイナル) 1.0
4T+2T ステファン・ランビエール(ロシア杯) 1.0
3Lz+3T ジョニー・ウィアー(GPファイナル) 1.4
3Lz+2T アレクサンドル・ウスペンスキー(中国杯)、中庭健介(NHK杯) 0.0
3F+3T 高橋大輔(スケートアメリカ)、パトリック・チャン、ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン(エリックボンパール杯) 1.8
3F+2T ヴォーン・チピアー(スケートカナダ) 0.6
3T+3T セルゲイ・ヴォロノフ(エリックボンパール杯) 1.2

男子はクリーンなコンビネーションを跳んでくる選手が多いですが、さすがに4回転は失敗も少なくないですね。レイノルズ選手が唯一、クワドサルコウからのコンビネーションに挑戦していますが、なかなかクリーンに決められていないようです。
きれいに決まった4回転でも、なかなかトリプルトリプルのような高いGOEを得るに至っていません。助走距離も余分に必要ですし、余裕のある着氷が難しいですから、3回転並の質を実現できないのは仕方がないことなのですが、ちょっと切ないですよね。これについて問題視するファンもおられるようです。私には何ともいえませんが、ジャンプごとにどの程度の基礎点、GOE幅が妥当なのかは、少し検討が必要なのかもしれません。

次回はフリーのコンビネーション。各種目2連続とそれ以外にわけて集計し、最後に男女合わせてプログラム中のコンビネーションの組み方についての考察をしてみたいと思います。

2008年2月 5日 (火)

女子SPのコンビネーションジャンプ

GPシリーズのジャンプ集計、コンビネーション編です。

まずは女子のショートプログラム。集計しやすいので(笑)。
回転数に関係なくファーストジャンプ-セカンドジャンプの種類別に整理し、その中で細かく整理してみました。
実は、女子には相当数、プロトコルからコンビネーションと判別できないジャンプがあります。それは申し訳ないですが種類を数えずにコンビネーションなしにまとめました。

◆ルッツ-ループ 7
3Lz+3Lo< e 1
3Lz+2Lo 5 (GOE0以上 3)
      e 1

◆ルッツ-トウ 24
3Lz+3T< 2
3Lz+2T 14 (GOE0以上 8)
      e 1
3Lz+2T< 1
      e 1
3Lz<+2T 2
3Lz+1T 1
3Lz<+1T 1
2Lz+2T 1

◆フリップ-ループ 3
3F+3Lo 1 (GOE0以上 0)
3F+3Lo< 1
3F+1Lo 1

◆フリップ-トウ 18
3F+3T 6 (GOE0以上 5)
3F+2T 5 (GOE0以上 3)
      e 2
3F<+3T 1
3F<+2T 1
3F+1T 3

◆ループ-ループ 1
3Lo+2Lo 1 (GOE0以上 0)

◆ループ-トウ 2
3Lo+2T 2 (GOE0以上 2)

◆サルコウ-トウ 1
3S+2T 1 (GOE0以上 0)

◆トウ-トウ 6
3T+3T 3 (GOE0以上 3)
3T+2T 3 (GOE0以上 3)

◆+COMBO 2
3F+COMBO e 1
2Lz+COMBO e 1

◆コンビネーションなし 11

△GOE0以上のベストGOE▽
3Lz+2Lo 安藤美姫(スケートアメリカ、NHK杯) 0.4
3Lz+2T ユリア・シェベスチェン(ロシア杯) 1.0
3F+3T 金妍兒(ロシア杯) 1.4
3F+2T スザンナ・ポイキオ(中国杯) 0.8
3Lo+2T 武田奈也(スケートカナダ) 0.8
3T+3T ラウラ・レピスト(スケートカナダ) 1.4
3T+2T ラウラ・レピスト(NHK杯) 0.8

フリップ-ループのコンビネーションに挑戦しているのは浅田真央選手だけですね。それにしても、GOEプラスのジャンプがないのがショートでの彼女の苦戦を感じさせます。全日本で何か掴んだようですから、今後の修正に期待したいところです。
ループ-ループを跳ぶヴィーツォレク選手は上位の選手ではありませんが、この組み合わせも見応えがあります。ヴェルネル選手と同い年でリンクメイトの彼女ですが、スケーティングを磨いて少しでも上に来てほしいです。

フリーはまだどんな風に集計するか決めかねています。というわけでとりあえず次回は男子SPをやっていくつもりです。

2008年2月 3日 (日)

男子のトウループ

本日二度目の更新です。

GPシリーズ男子のジャンプ集計、最後にトウループです。
4回転に3回転、コンビネーションのセカンドジャンプと非常にいろいろな使われ方をするジャンプ。どうしても集計が曖昧になってしまいますが、できる範囲で数え上げてみました。

<トウループジャンプ>

◆SP
★4T
・GOEマイナスのジャンプ 1
★3T
単独なし

★クワドコンボ
・4T+3T 6
・4T+2T 6
・セカンドジャンプつけられず(+COMBO) 5
★トリプルコンボ
・3T+3T 4
・セカンドジャンプつけられず(+COMBO) 1
★セカンドトリプル(ファースト4Tと3T以外) 42

・ダブルやシングルになったファーストジャンプ 0

・ファーストトウ、セカンドトリプルトウを試みなかったプログラム 13

◆FS
★4T
・GOE0以上のジャンプ 6
・GOEマイナスのジャンプ 17
・ダウングレードのジャンプ 4
合計 27
ベストGOE 高橋大輔(スケートアメリカ) 1.4
★3T
・GOE0以上のジャンプ 12
・GOEマイナスのジャンプ 2
・ダウングレードのジャンプ 0
合計 14 (+無効要素1)
ベストGOE セルゲイ・ヴォロノフ(エリックボンパール杯) 1.8

★クワドコンボ
・4T+3T 1
・4T+2T 2
・セカンドジャンプつけられず(+SEQ) 1
★トリプルコンボ
・3T+3T 2
・その他 3 (+無効要素1)
★セカンドトリプル(ファースト4Tと3T以外) 48

・4Tを2度跳んだプログラム 2
・3Tを2度跳んだプログラム 17
 ・3T+3T 2
 ・単独とファーストジャンプ 2
 ・セカンドジャンプを2度 10
 ・単独とセカンドジャンプを1度ずつ 2
 ・ファーストジャンプとセカンドジャンプを1度ずつ 1

・ダブルやシングルになった単独、ファーストジャンプ 3
 ・うち、ダブルやシングルしか跳ばなかったプログラム 1

・ファーストトウ、セカンドトリプルトウを試みなかったプログラム 12

・単独4Tの成功率 21.4%
・単独3Tの成功率 85.7%

セカンドトリプルのポップは勘定に入れていませんから、試みなかったプログラムのほとんどはセカンドトリプルの予定で失敗したのだと思われます。申し訳ないですが、省きました。なおSPでは67.5%、フリーでは53.3%のプログラムに+3Tが入っている、ということになります。
ついでですが、SPでセカンド3Tに挑戦している選手とクワドコンボに挑戦している選手を足すと、およそトリプルアクセルに挑戦している人数と同じかやや少ないくらいになります。男子のセカンドトリプルは難しくないという考え方の方は少なくないようですが、確実に決めるには決して侮れない技であることは考慮に入れておいてもいいかもしれません。

というわけで、単独ジャンプの集計はここまでです。次回はコンビネーションジャンプについて、もう少し突っ込んで集計してみたいと思います。

男子のループとサルコウ

昨日更新予定で準備していた記事をアップできなかったので、今日はできればふたつアップしたいと思います。まずは1つめ。

GPシリーズ男子のジャンプ集計、今回はループとサルコウを軽くいってしまいます。
女子のときはループとトウループをセットにしたのですが、男子ではコンビネーションのセカンド以降としてはほとんど使われていませんので、セットでの扱いは意味がないなと判断しました。
サルコウには4回転がありますが、これも今回試みているのが二人だけ(しかも一人は常にコンビネーション…)ということでわりと軽く取り扱いたいと思います。
そのうちコンビネーション特集も組んでフィーチャーしますから、レイノルズファンはそのときをお待ちくださいませ。

<トリプルループ>

◆SP
・GOE0以上のジャンプ 3
・GOEマイナスのジャンプ 3
・ダウングレードのジャンプ 0
合計 6
ベストGOE アンドレイ・ルータイ(ロシア杯) 0.6

・コンビネーション(少なくとも+COMBOのついた)ジャンプ 0
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ 2

・トリプルループ、ファーストループを全く試みなかったプログラム 69

◆FS
・GOE0以上のジャンプ 44
・GOEマイナスのジャンプ 15
・ダウングレードのジャンプ 1
合計 60
ベストGOE パトリック・チャン(スケートアメリカ) 1.6

・コンビネーション、シークエンスのファーストジャンプ 7
 ・うちトリプルループを2回跳んだプログラム 2
・コンビネーション、シークエンスのセカンドジャンプ 1
・ダブルやシングルになってしまったファーストジャンプ 12
 ・うち、ダブルやシングルしか跳ばなかったプログラム 9

・トリプルループ、ファーストループを全く試みなかったプログラム 2

単独ジャンプの成功率 71.2%


<サルコウジャンプ>

◆SP
★4S
・ダウングレードのジャンプ 2
合計 2
★3S
・GOE0以上のジャンプ 2
合計 2
ベストGOE ヤニック・ポンセロ(ロシア杯) 1.0

・コンビネーションジャンプ
 ・4S 2
 ・3S 0
・ダブルやシングルになったジャンプ 0

・サルコウを全く試みなかったプログラム 71

◆FS
★4S
・GOEマイナスのジャンプ 1
合計 1
★3S
・GOE0以上のジャンプ 35
・GOEマイナスのジャンプ 10
・ダウングレードのジャンプ 0
合計 45
ベストGOE ブライアン・ジュベール(スケートカナダ) 1.8

・コンビネーション、シークエンスのジャンプ
 ・4S 2
 ・3S 26 (+無効要素1)
  ・うちトリプルサルコウを2回跳んだプログラム 3
・クワドとトリプルを跳んだプログラム 2 (+無効要素を含むプログラム1)
 ・単独のクワドとトリプルのコンビネーション 1
 ・クワドのコンビネーションと単独のトリプル 1
・ダブルやシングルになったジャンプ 7
 ・うちダブルやシングルしか跳ばなかったプログラム 6

・サルコウを全く試みなかったプログラム 2

単独3Sの成功率 78.7%


というわけで、ループ、サルコウは女子よりもさらにSPでは使われにくいジャンプということになります。フリーでは、多くの選手が1度だけ跳んでいるようです。逆に、跳ばない選手はうんと少なくなりますね。
そしてクワドサルコウに挑戦する二人の選手(ケヴィン・レイノルズ選手とスコット・スミス選手)は、どちらもフリーでトリプルサルコウも跳んできています。1度トリプルになってしまったときは、他のジャンプにコンビネーションがつけられなかったり回転が抜けたりしたためにザヤックルールには引っかからなかったのですが、臨機応変な対応が求められるといえそうです。
フリーの傾向で興味深く見たのは、ループはほとんどコンビネーションにせず、サルコウでコンビネーションにする選手が多めだということです。
ザヤックルールのメリットをフルに使おうとすれば、2種類のジャンプを2回跳ぶことにしてコンビネーションにしますが、もうひとつ、1度だけ跳ぶジャンプにもコンビネーションをつけることができます。あるいは、2度跳ぶのは1種類だけにしてもう2種をコンビネーションにしている場合もありますが、いずれにせよ、コンビネーションでしか跳ばないジャンプとしては、今までのところサルコウが最も多く、アクセルをのぞけばループが一番少ない、ということになります。
どうやらループはコンビネーションに続けにくい、という傾向が見えてきそうです。

なお、セカンドジャンプで跳んだ唯一のトリプルループは、2Lo+3Lo+SEQという失敗ジャンプでしたが、ダブルループからなんとかトリプルループにつなげたNHK杯のソーヤー選手、根性あったなぁと思います。

2008年2月 1日 (金)

男子のルッツとフリップ

2月になりました。2月は四大陸選手権。エントリーが発表されていますので、アジアや北米の選手に興味のある方はISUのサイトをぜひチェックしてみて下さいね。
昨日の記事から、ブログ検索に引っかかるような設定にしました。資料室さんの方でホームページ表示はしないつもりです。

さて、GPシリーズのジャンプ集計、今回は男子のルッツとフリップです。

<トリプルルッツ>

◆SP
・GOE0以上のジャンプ 24
・GOEマイナスのジャンプ 10
・e判定のジャンプ 1
・ダウングレードのジャンプ 3
・ダウングレード&e判定のジャンプ 0
合計 38
ベストGOE ブライアン・ジュベール(スケートカナダ)、ステファン・ランビエール(ロシア杯) 1.4

・コンビネーション(少なくとも+COMBOのついた)ジャンプ 20
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ 7

・ルッツジャンプを全く跳ばなかったプログラム 12

◆FS
・GOE0以上のジャンプ 26
・GOEマイナスのジャンプ 18
・e判定のジャンプ 2
・ダウングレードのジャンプ 3
・ダウングレード&e判定のジャンプ 0
合計 49
ベストGOE ブライアン・ジュベール、ヴォーン・チピアー(スケートカナダ) 1.4

・コンビネーション(二度目の単独ジャンプを含む)ジャンプ 44
 ・うち、トリプルルッツを2度跳んだプログラム 24
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ 13
 ・うち、ダブルやシングルしか跳ばなかったプログラム 6

・ルッツジャンプを全く跳ばなかったプログラム 2

単独ジャンプの成功率 57.5%

<トリプルフリップ>

◆SP
・GOE0以上のジャンプ 6
・GOEマイナスのジャンプ 5
・e判定のジャンプ 5
・ダウングレードのジャンプ 0
・ダウングレード&e判定のジャンプ 0
合計 16
ベストGOE ジョニー・ウィアー(中国杯、ロシア杯) 1.0

・コンビネーションジャンプ 31
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ 2

・フリップジャンプを全く跳ばなかったプログラム 28

◆FS
・GOE0以上のジャンプ 22
・GOEマイナスのジャンプ 13
・e判定のジャンプ 7
・ダウングレードのジャンプ 4
・ダウングレード&e判定のジャンプ 0
合計 46
ベストGOE ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン(エリックボンパール杯)、高橋大輔(GPファイナル) 1.6

・コンビネーションジャンプ 36
 ・うち、トリプルフリップを2度跳んだプログラム 21
・ダブルやシングルになってしまったジャンプ 10
 ・うち、ダブルやシングルしか跳ばなかったプログラム 7

・フリップジャンプを全く跳ばなかったプログラム 9

単独ジャンプの成功率 45.2%

4回転に挑戦する選手は、助走の似ているフリップと、コンディションに合わせてジャンプを入れ替えられるようにしていたりしますので、ルッツに比較するとフリップを跳ぶ回数は全体に少ないようです。
また、女子とはまったく逆に、フリップのほうがロングエッジを取られる頻度も高く、これがフリップの成功率を下げています。
やはり男子選手では、女子選手よりもだいぶルッツジャンプが得意な選手が多いようです。

また、ショートプログラムでは、どちらかというとフリップをコンビネーションに、ルッツをステップからのジャンプに使う選手が多いようです。4回転も、ショートプログラムに入れる場合はコンビネーションにして、ステップからのジャンプはルッツを跳ぶ、という選手が多めです。

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