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2008年2月24日 (日)

ステップとSSの相関関係?

ご無沙汰です。

このブログの最初の記事を作るきっかけになった資料室さんの質問用掲示板、特定選手の時事的話題が多く一般的な質問が流れやすいためか、ブログを利用したスレッド形式のものにリニューアルしたのですが、その中に「ステップ・スケーティング技術」というスレッドがありました。
そこで「ステップの上手な選手はスケーティングも上手いと考えていいのでしょうか」という質問がありました。

直感的には答えはYESです。

フィギュアスケートというのはかつては図形を描く競技であり、スケーティングとは軌跡を描くことでした。図形を描くには正しいエッジに乗って正しいカーブを描かなければならないし、一定に近い速度で滑りいたずらに減速しないようにしなくてはなりません。ターンなどの軌跡も評価の対象でした。
ステップも、細かいステップがよいステップだと思っている方もいますが、それよりまず正しいステップであることが求められます。「正しい」ステップとは「正しいエッジに乗った」ステップです。そして、ターンなどによってエッジを変えても減速しないようにしなくてはシークエンスとしてただちにステップをつなげていけません。
今日のフィギュアスケートでは、SSではかるスケーティングというとストロークが主になります。ストロークは加速する動作なのでステップとは性質が違ってきますが、減速しない滑りができれば滑らかに無理なく加速していきます。それこそがよいストロークの条件でもあります。
ステップシークエンスはストロークより加えられる加速力が限られてきます。それでもしっかりスピードを維持することは大切なことです。
つまり両者の基準には「スピード」と「正しいエッジ」という共通項目があります。
時にはストロークは抜群でもターンとなるともたついてしまう、という選手がいるかもしれません。しかしターンをするのに正しいエッジでスピードを落とさないようにできる人はストロークでも伸びやかに滑られるはずです。

では、実際に得点上どの程度の相関関係があるのでしょうか?

せっかくGPシリーズのデータをまとめていましたので、グラフにしてみました。

まずは女子。母体は各試合のSPとFSの合計です。
縦軸がSS。合計得点と同じ割合になるよう、SP:FS=1:2で平均したものです。色がSPとFS、2つのステップシークエンスの合計得点です。赤に近い方が高得点です。
横軸にはステップとスケーティングに関係ない得点を合計したものを表示しました。つまりステップ以外の要素点とディダクション、それに、ほんの少しですが、PCSの後半3項目とSSの差分にプログラムの係数をかけたものを加えました(といっても多くの場合はマイナスになりますが)。これはPCS5項目の基準点が実質SSになっていることによるものです。TRはつなぎの密度であり、ステップシークエンス以外のステップの評価も含みますから除外しました。
この横軸は、SSとジャンプを中心とする要素の相関関係をはかることができます。しかし実際に見たいのは正比例の相関から外れた選手のステップの得点が縦軸と横軸のどちらにより強く相関するか、ということです。

ようするに、横縞のレインボーができれば相関関係が成立ということになります。

Sssteplq
(クリックすると大きなグラフが見られます)

確かに上の方に赤やオレンジが多い気もしますが、なんだかいまいちピンときませんね。
そういえば、ステップのレベルというのは、定評のある選手でもささいなことでとってもらえたりもらえなかったりするものです。そこでGOEの方で比較したグラフも作ってみました。

Ssgoelq
(クリックすると大きなグラフが見られます)

縦ではなく横縞に近い層の構造があるっぽいことが見えてきました。でもやっぱりピンとこないかな…。
ちなみにSS7点台にありながら1つだけブルーの点がありますが、これはスケートアメリカのSPでステップ中に転倒してしまった安藤選手の点です。こんな値も、まれにはあります。
しかし「ステップが上手な人はスケーティングも上手いか?」という質問で肝心なのは、むしろ赤やオレンジが下の方に見られないということです。いかがでしょう?

女子はプログラムに1つしかステップがないから、極端な数値も多くなるかもしれません。また、MIFの一種でありスケーティングと深い相関のあるスパイラルの点数もあえて横軸に加えていますから、かえって相関が見えにくくなっているかもしれません。

そこで今度は男子のグラフです。まずは得点のグラフから。

Ssstepmq
(クリックすると大きなグラフが見られます)

女子よりもやや横縞がくっきりしているでしょうか? しかし縦軸と横軸の正比例の相関から外れた点はあまり多くないので、縦と横の相関の評価が難しいですね。やはり男子はジャンプ重視傾向が強いのでしょうか…
次にGOEだけのものを見てみましょう。

Ssgoemq
(クリックすると大きなグラフが見られます)

いちばんくっきりと層構造が出てきた気がします。とりわけ、ある一定のラインより下にまったくその色が見られなくなる、という構造がくっきりしています。(上にはいろいろな色が見られますが…)
6点台のレベルに燦然と輝く紫色はロシア杯のポンセロ選手。確かにミスもありましたが、他のステップでもそれを取り戻すには至らないGOEしかもらえていませんでした。スケーティングの評価は高いけれどステップの評価はイマイチな選手、といえるかもしれません。

もっと細かく色の数を使い、もっと多くのプログラムの評価を加えればまた違うものが見えてくるかもしれません。またこのグラフでも縦軸と横軸の正比例構造がやや見られますので、ジャンプやスピンとSSの相関についても、はかってみなければ、ステップに固有の構造であるとは断言できないでしょうね。
これは宿題、という感じですが、いつになったら取り組めることやら…

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