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2008年9月

2008年9月29日 (月)

JGPスペイン大会inマドリッド

さて、ジュニアグランプリシリーズも後半戦に入りました。スペイン大会です。
同時期に開催されたネーベルホルン杯ともども、日本勢が活躍しました。

男子の結果です。
1 Armin MAHBANOOZADEH 179.40 62.99 + 116.41
2 Artur GACHINSKI            172.88 51.57 + 121.31
3 Tatsuki MACHIDA           158.97 59.48 + 99.49
4 Javier FERNANDEZ      157.18 45.20 + 111.98
5 Mark VAILLANT            156.50 52.12 + 104.38
6 Chafik BESSEGHIER      153.38 54.23 + 99.15
7 William BREWSTER       151.36 44.73 + 106.63
8 Sebastian IWASAKI          141.69 48.75 + 92.94

マーバヌーザデー選手が優勝でファイナルを決めました。ガチンスキー選手はショートを失敗してしまいましたがフリーで追い上げて見事な2位。町田選手も3位に入りましたが、フリーは決していい出来ではありませんでした。それでも表彰台にとどまったのは立派でしたが、まだ十分にフリーを滑りきる体力がついていないようです。トリプルアクセルを失敗しても、後半を滑りきれば十分取り戻せますから、なんとかスタミナをつけていってほしいものです。4位にこちらもフリーで追い上げた地元フェルナンデス選手。この選手にはひそかに期待しています。
日本男子は、南アフリカ大会に村上大介選手のエントリーが濃厚となりましたので、2試合目に出られるのはたった一人。町田選手は佐々木選手と同じ3位ですが得点で負けていますので、2試合目は厳しくなってしまいました。今後吉田選手と村上選手が戦い、現在の最高成績である佐々木選手との間で2試合目の枠を争うことになります。それにしても…7枠でも少なく、残念な気持ちだったのに、貴重な1枠を手違いで失ってしまったのが本当に悔まれます。

続いて女子。
1 Kristine MUSADEMBA        127.64 45.48 + 82.16
2 Becky BERESWILL          127.27 45.16 + 82.11
3 Kanako MURAKAMI              126.87 46.58 + 80.29
4 Ksenia MAKAROVA              122.89 49.72 + 73.17
5 Rebecka EMANUELSSON     119.89 39.65 + 80.24
6 Rylie MCCULLOCH-CASARSA 118.71 40.45 + 78.26
7 Roberta RODEGHIERO           117.98 43.92 + 74.06
8 Jasmine Alexandra COSTA    115.36 41.08 + 74.28

12 Mari SUZUKI                   104.95 42.22 + 62.73

ムサデンバ選手が2勝でファイナルを決めました。ベレズウィル選手もファイナルが濃厚になりました。そして村上佳菜子選手は堂々の3位。初出場で本当に立派な順位、そして得点です。ルッツジャンプがいまいちだったようですが、今は失敗を気にせずどんどん挑戦していってほしいですね。スピンのレベルはとれていますし、PCSが高いのがうれしいです。鈴木選手は12位。フリーで転倒が2度あり、少し残念な感じでしたが、この経験を次につなげていってほしいです。

アイスダンスではシブタニ兄妹組が2位に入り、ファイナルを決めました。ダンスでノービスから上がってすぐの活躍はなかなかないことです。順調に育ってほしいものです。

ネーベルホルン杯では織田選手が優勝。新しいシーズン、幸先の良いスタートがきれましたね。JGP前半に旋風を巻き起こしたブジェジナ選手はここでもすさまじい強さを発揮。織田選手に迫る200点台をたたき出しました。3位にスケーティングに定評のあるポンセロ選手。シズニー選手共々こういう選手がいいフリーを滑るのは本当にうれしいことです。が、ヴェルネル選手は4位で少々残念。優勝候補筆頭にあげられるような状況ではちょっと力を発揮できないようです。ブジェジナ選手がプレッシャーにもなったようです。けれどまだまだプログラムを慣らしているところだとおもうので、ここから確実性をあげていってほしいです。
女子は伸びやかなスケーティングと美しいスピンを持つシズニー選手が優勝。彼女に足りないのはジャンプだけなので、本当にジャンプをまとめられてよかったと思います。グランプリシリーズや全米でも、こういった演技を見せてほしいです。端正なスケーティングで評価を上げているレピスト選手が2位。鈴木明子選手は3位に入りました。プロトコルを見た限りでは昨シーズンほど好調ではないようです。少しずつ国際大会やプログラムに慣れて、NHK杯を万全で迎えてほしいです。

さて今週末は第6戦ベラルーシ大会。日本からは男子に吉田行宏選手、女子に今井遥選手と村元哉中選手が登場です。
男子はイタリア大会2位のオイ選手、中国の楊選手、程選手などが登場します。アメリカ勢、ロシア勢は層が厚いですから、誰が出てくるかわかりません。吉田選手はこれまでジュニアグランプリでは決していい演技がてきていませんでしたが、清々しいほど元気なスケートが出来る選手なので、とにかく思い切りのいい演技を見せてほしいです。昨シーズンの全日本のように、とはいかなくても、それに迫るような演技ができれば上位は狙えます。
女子はブランハギ選手とリゾ選手が再び登場。この二人にエストニアのイッサコワ選手を含めた戦いになっていきそうです。イッサコワ選手は1戦目がよくありませんでしたので、どこまで戻してくるか。哉中選手、今井選手ともに、あまり硬くならずに伸び伸び滑ってほしいですね。力を出し切ればチャンスはあると思います。

しだいに国内のブロック大会やシニアの方も騒がしくなってきて、シーズンが始まったという感じですが、上位選手にとっては序盤はまず課題を見つけていく方が大切な試合になります。新しいルールへの対応なども確かめながら、じっくりと見守っていきたいですね。

10/2追記
ベラルーシ大会の詳細ページ。現時点(日本時間21:30)で女子のSPが開催中です。中部はすでに終わっていますが、日本のブロック大会も開催されています。興味のある方は最寄りのブロックの大会を覗いてみてもいいかもしれませんよ。

2008年9月23日 (火)

[JGPシリーズ]女子SP、スパイラルシークエンスのレベル傾向 中間結果

ジュニアグランプリシリーズも折り返しまできたところで、ルールの変更点に関して今のところの判定傾向をおさらいしていってみます。
多くの方がエッジの判定を気にしておられると思うのですが、とりあえずショートプログラムのみ集計してしまったので、ショートプログラムだけの要素になった女子のスパイラルに関してみていきます。

レベル4に関しては明らかに難化傾向にあるとしましたが、数字の上でも今のところそういう結果が出ております。さまざまな条件の違いがあるとは思いますが、スパイラルのルールは昨年も変わりましたので、ルール対応度という部分では同じ時期の大会を比べる限りあまり変わりないものと思います。

2008 Lv1 Lv2 Lv3 Lv4
FRA 38.2% 5.9% 41.2% 14.7%
ITA 14.7% 5.9% 32.4% 47.1%
MEX 12.0% 28.0% 36.0% 24.0%
CZE 24.2% 9.1% 33.3% 33.3%
         
         
         
         
TOTAL 23.0% 11.1% 35.7% 30.2%

2007 Lv1 Lv2 Lv3 Lv4
USA 20.8% 0.0% 20.8% 58.3%
ROM 13.6% 0.0% 13.6% 72.7%
AUT 12.1% 0.0% 12.1% 75.8%
EST 7.7% 0.0% 11.5% 80.8%
CRO 34.4% 9.4% 21.9% 34.4%
BLU 22.6% 9.7% 29.0% 38.7%
GER 35.7% 0.0% 21.4% 42.9%
GBR 17.1% 5.7% 14.3% 62.9%
TOTAL 20.8% 3.5% 18.2% 57.6%

顕著な特徴はレベル4が減った代わりにレベル2,3が増えているということ。レベル1の数にはさほどの差はありません。
昨シーズンのルールですと、3つのスパイラルのうち1つでも3秒を保てないとレベル1になるというちょっと極端なところがありました。保持時間不足はスパイラルの失敗の中でも特に多いものです。レベル2やレベル3になってしまうのは、むしろ難しいバリエーションやスプリットポジションが不完全だったというようなレアケースのものが中心だったわけです。
しかし今回のルールでは、3つのポジション全てが難しいバリエーションやスプリットで構成されているか、あるいは1つが6秒保持されているか、チェンジエッジのパターンが明瞭かなど、ハードルが高いけれど失敗してもレベルは1つしか落ちない特徴が増えました。その結果としてレベル3やレベル2の数も増えたのだろうと思います。

それにしても大会によっても判定にはかなりの差があります。
出場選手の傾向もあるのでしょうが、おそらくコーラーの考え方でも影響を受けるということですね。

JGPチェコ大会inオストラヴァ

JGPも4戦目終了で折り返し。何人かの選手がすでにファイナルを決めています。
この4戦目は日本人選手が大活躍。初出場の藤澤選手はもちろん、他の二人もしっかりとショート・フリーともにパーソナルベストをマーク。順位がどうというより、こうして選手が会心の演技をしてきたというのがなによりも嬉しいことです。

それでは男子の結果
1 Alexander JOHNSON  187.58 66.53 + 121.05
2 Ivan BARIEV       187.47 61.09 + 126.38
3 Akio SASAKI        167.57 55.06 + 112.51
4 Keegan MESSING     160.36 57.85 + 102.51
5 Stanislav KOVALEV  159.83 56.06 + 103.77
6 Christopher BOYADJI 153.16 52.14 + 101.02
7 Stephane WALKER      147.70 51.21 + 96.49
8 Alexander MAJOROV   144.85 54.68 + 90.17

彗星の如く登場したアメリカのジョンソン選手が1位。国内戦の順位などから、アメリカの選手であるしそこそこの力があるだろうとは思っていましたが、いきなり優勝してしまうとは。ジャンプの力ではなく滑りの巧みさが評価されているあたり、昨シーズンのリッポン選手を彷彿とさせますが、リッポン選手はそれでも以前にJGPの出場経験がありました。彼は国際大会は初出場のようです。本当にアメリカという国の層の厚さは驚かされます。
バリエフ選手は僅差の2位。ショートのダブルアクセルでのミスが悔やまれます。
そして佐々木選手は殊勲の3位! 本当におめでとうございます。上位とは点差が離れているように見えますが167点は実際立派な得点です。何よりも素晴らしいのが、このオフでしっかりと3-3やフリップを身につけてきたこと。ダブルアクセルの習得が遅く、ジュニアでは出遅れてしまったところがあったと思いますが、あの今では3-3もこなす長洲選手も、ダブルアクセルには3年もてこずったと語っています。壁を一つ越えて、やればできるという前向きな気持ちが、彼をどんどん上達させていると思います。
もちろん持ち前のスパークリングな表現力もしっかり評価されています。SSも、とにかくよく走り回る彼ですから評価が高いです。演技の説得力や観客を巻き込む力は並はずれていると思いますが、欲を言えば、もう少しひとつひとつ動きを洗練させていくと、ツウ好みなジャッジもうならせることができるようになると思います。

続いて女子。
1 Yukiko FUJISAWA      148.25 50.32 + 97.93
2 Angela MAXWELL      136.59 43.15 + 93.44
3 Stefania BERTON      134.90 52.75 + 82.15
4 Shoko ISHIKAWA       133.54 50.09 + 83.45
5 Sandy HOFFMANN  123.52 42.69 + 80.83
6 Marissa SECUNDY    123.12 42.10 + 81.02
7 Alexandra NAJARRO  119.71 45.30 + 74.41
8 Oksana GOZEVA     118.08 38.65 + 79.43

藤澤選手が見事な初出場、初優勝。ショートではルッツで転倒がありましたが、その中でも50点を超える点を出してきました。フリーもスピンなどで高い評価をもらって100点に迫る得点を出してきました。今後体力がついてジャンプが安定すればさらに伸びそうです。
マクスウェル選手はショートの2ミスから怒濤の追い上げで2位。彼女はアピール力は備えた選手なので、洗練されてくれば良い点がでるとは思いましたが、これほど短期でPCS評価の高い選手になるとは、という感じです。
石川翔子選手はベルトン選手に僅差で敗れて4位でしたが、全体には昨シーズンより断然よい要素構成、出来映えになっています。フリー後半のジャンプに崩れがあるので、体力的な面の改善が必要なのかもしれません。来年からシニアになりますので、ここでいい成績を残していきたいですね。

さて今週末はマドリッドのスペイン大会です。
日本から出場するのは今年からジュニアに上がってきた村上佳菜子選手と、鈴木真梨選手、男子は昨シーズンのイギリス大会を制した町田選手です。
女子はどちらも国際大会の経験がありませんから、とにかく思い切って楽しんでほしいですね。優勝候補はフランス大会を勝ったムサデンバ選手。フランス大会2位だったベレズウィル選手もやはり強いでしょう。しかし佳菜子選手もあの山田コーチの指導を受け、エッジはあやしいですがルッツジャンプも跳べます。おおいに上位が期待できる選手です。どんな結果が出るかはわかりません。番狂わせに期待です。
男子は優勝もおおいに期待できる町田選手。ライバルは2戦目となるアメリカのマーバヌーザデー選手に、ロシアの二人、ガチンスキー選手とグリゴリエフ選手。地元スペインのフェルナンデス選手も期待できますが、このあたりの選手よりは少し距離があるかもしれません。安定感が武器のマーバヌーザデー選手相手では、トリプルアクセルが武器の町田選手、ガチンスキー選手といえども、勝つのは簡単ではないはずです。ジャンプはとにかく、確実に決めたいところです。演技面でも、彼らの華をうまく表現していってほしいです。

9/25追記
スペイン大会の詳細ページです。今回は競技ごとの更新はされないようです。
なお、シニア大会のネーベルホルントロフィーも同時開催中。男子には織田選手が登場。さまざまな中堅選手が出ていますが、注目は前回優勝のブジェジナ選手、織田選手ともいい勝負をしそうな気がします。ヴェルネル選手が本来の力をフルに出せば最有力だと思いますが、シーズン序盤だけにどうなるかはまったく予断を許しません。織田選手もここでいい演技をして弾みをつけてほしいですね。女子は鈴木明子選手が登場。フィンランドのレピスト選手やアメリカのシズニー選手、地元ドイツのディトルト選手、エストニアのグレボワ選手、韓国の金那英選手、ロシアのイエフレワ選手など、ヨーロッパの中堅どころや期待の若手が多数出ていますが、ここでなんとかメダルをとってその力を世界に見せつけてほしいです。宮本賢二さん振付のプログラムも非常に楽しみです。

2008年9月18日 (木)

JGPメキシコ大会inメキシコシティ

更新が遅れてしまいましたが、JGPのメキシコ大会が終了しています。
なお、村上選手はこの大会の直後に行われたアメリカの小さな大会に出場し、優勝しています。おそらくは日本の連盟が派遣大会を発表する前に、一応エントリーだけしておいたのでしょう。こういう、滑り止め私立にも願書を出しておくような感じのエントリーは、けっこうあることらしいのですが、今回は功を奏しましたね。
これによりメキシコ大会の棄権が手続きの不備であることははっきりしてしまいました。とても残念です。彼は本当に才能ある選手ですが、まだ日本に不慣れなジュニア選手なのですから、周囲がしっかりとサポートしてあげてほしいものです。

さて試合結果です。例によって男子から
1 Richard DORNBUSH  186.70 67.24 + 119.46
2 Elladj BALDE       162.16 62.19 + 99.97
3 Gongming CHENG   159.53 54.33 + 105.20
4 Andrew GONZALES   158.00 58.94 + 99.06
5 Nan SONG          147.80 52.03 + 95.77
6 Javier FERNANDEZ   147.35 54.57 + 92.78
7 Bela PAPP          145.18 49.03 + 96.15
8 Samuel MORAIS     144.79 48.92 + 95.87

ドーンブッシュ選手、有力選手に名前を挙げてみたものの、ここまで飛び出るとは思いませんでした。中国の程選手もノーマークでした。宋選手は前の試合でも成績がよかったのですが、やはりスケート大国と呼ばれる国はどんどんとタレントが出てきますね。
そんな中でもヨーロッパの選手には、もっとがんばってほしいものです。それにしても、この中で村上選手がどんな順位が出ただろうかと想像すると本当に残念でなりません。

続いて女子
1 Amanda DOBBS               139.44 50.46 + 88.98
2 Alexe GILLES                      136.46 49.91 + 86.55
3 Min-Jung KWAK              117.42 46.97 + 70.45
4 Cecylia WITKOWSKI          109.78 48.64 + 61.14
5 Ayane NAKAMURA         108.10 39.08 + 69.02
6 Dana ZHALKO-TYTARENKO 102.37 41.43 + 60.94
7 Karina JOHNSON          102.16 38.52 + 63.64
8 Bingwa GENG              101.71 37.96 + 63.75

10 Nanoha SATO            95.52 36.06 + 59.46

アメリカの二人が圧倒的でした。中村選手はショートのコンビネーションが入らなかったのが残念でした。しかし、スピンなどのレベルはまずまずとれています。ジャンプの調子を整えていってほしいです。佐藤選手もジャンプが課題。ジャンプは努力で必ず向上するようなものでもないのでしょうが、できる範囲で向上していって欲しいですね。

そしてペア
1 KRASILNIKOVA / BEZMATERNIKH 132.84 50.90 + 81.94
2 SHEREMETIEVA / KUZNETSOV    131.94 49.89 + 82.05
3 MARTIUSHEVA / ROGONOV       131.78 50.12 + 81.66
4 TAKAHASHI / TRAN           120.12 45.67 + 74.45
5 ZHANG / WANG                 118.91 47.75 + 71.16

ロシア勢が熾烈な争いを繰り広げました。ロシア連盟がソチオリンピックに向けて最も力を入れているのは、もしかしたらペアかもしれません。
そのメダル争いの外ではありましたが、しっかりと4位につけた高橋&トラン組、本当に着実に向上していっているようです。ペアは、二人で息を合わせて滑ることがもっとも重要。ペアを組んだ最初の内は、技の成功率よりも、滑りのスムーズさ、つまりTESよりもPCSの方が顕著に向上していく競技といえます。彼らのPCSの向上は、二人の息が合ってきた、着実な成果といえるでしょう。

さて、今週末はチェコ大会。大会詳細ページはこちらです。
日本からは男子では佐々木選手、女子ではコペンハーゲンのノービス大会で羽生選手とアベック優勝を果たした藤澤選手と、昨シーズンの全日本新人賞を獲得した石川翔子選手。
男子の優勝争いは世界ジュニア7位のロシアのバリエフ選手が一歩リードでしょうか。フランスのボヤジ選手、アメリカのジョンソン選手といったあたりもメダル候補です。佐々木選手、ルッツジャンプは得意なジャンプなのでショートから決めていってほしいです。上位に行くにはジャンプの手数は足りないかもしれませんが、彼ならではの音楽性と楽しいプログラムに期待しています。
女子ではアメリカの日米ハーフ、マクスウェル選手が登場。他に有力なのは韓国のシン選手でしょうか。イタリアのベルトン選手も2戦目ですから、初戦の反省を生かして得点を伸ばしてくる可能性があります。ジュニア初戦となる藤澤選手ですが、ジャンプ指導に定評のある河野コーチ(南里選手などの指導者)の元で培ったキレのあるトリプルルッツが跳べますから、緊張せず伸び伸びと滑ることができれば上位が狙えます。石川翔子選手もスケーティングの美しさ、独特の優雅さがありますから、しっかりと演技をまとめて上位を狙って欲しいです。

2008年9月11日 (木)

ジェフリー・バトル選手、引退表明

カナダのニュース映像付の記事

本当に素晴らしい、スケートの魅力を伝えてくれるスケーターです。ひたすら残念ですが、彼の人生を歩めるのは彼自身だけです。その道がこれからも実り多いものであるよう、願っています。

2008年9月 7日 (日)

JGPイタリア大会inメラーノ

さて、ジュニアグランプリ第2戦イタリア大会が終わりました。今回はフランス大会に比べるとやや点数が低く、演技内容もやや低難度のものが多かったような気がします。参加選手の持つレベルというより、試合会場全体がそういう空気になってしまう、ということがたまにあります。いくつかフランス大会の演技を見る限り、いいムードの大会だったように見えました。

さて男子の結果。
1 Michal BREZINA    192.48 63.52 + 128.96
2 Curran OI          165.38 67.19 +   98.19
3 Alexander NIKOLAEV  161.59 55.49 + 106.10
4 Nikita MIKHAILOV    159.28 64.39 +   94.89
5 Yuzuru HANYU      146.68 51.06 +   95.62
6 Ronald LAM          138.63  53.40 +   85.23
7 Abzal RAKIMGALIEV   138.41  47.37 +   91.04
8 Peter REITMAYER      134.54  49.45 +   85.09

ブジェジナ選手、ショートはルッツが抜けてしまったようで3位と出遅れましたが、フリーはその点差をまったく問題にしない圧倒的な点差で優勝。一人シニアレベルを突っ走っている感じです。フランス大会が本人としては納得のいかない演技だったようですが、この大会では短期間で見事に修正できたようです。ショートのミスがなければもしや200点越えが出たかもしれません。これはヴェルネル選手、うかうかしてはいられませんよ!
羽生選手は初出場、ショートは第一滑走、フリーは最終滑走というすごいくじ運を発揮したばかりでなく、フリーで順位を上げるという勝負強さも発揮。新人らしからぬ貫禄の5位です。演技内容を見ると、フリーの要素はけっしてよくなく、コンビネーションも3回転3回転1つしか入らなかったようですが、とにかくすばらしいPCSが出ました。13才で5点台中盤をずらり並べるとはただならぬ選手です。プログラムの構成がいいのかもしれません。是非見てみたいですね。

続いて女子
1 Melissa BULANHAGUI  127.25 50.36 + 76.89
2 Rumi SUIZU        121.97 48.22 + 73.75
3 Sarah HECKEN      118.65 45.94 + 72.71
4 Brittney RIZO        117.19 45.10 + 72.09
5 Alexandra ROUT      116.97 43.16 + 73.81
6 Ivana REITMAYEROVA 115.10 41.36 + 73.95
7 Joshi HELGESSON      110.25 46.50 + 63.75
8 Satsuki MURAMOTO    109.59 36.27 + 73.32

ブランハギ選手が全体に演技をまとめて優勝。水津選手はルッツがダブルだったもののショートは3T-3Tを決めてまとめ、フリーはなんとか踏みとどまり2位をキープしました。フリー2位から8位くらいまでの点数は団子になっておりまして、この中でいちばんショートの良かった水津選手が抜けたという格好になりました。小月選手も、ショートで崩れてしまったのですが、フリーでこの集団に飛び込む演技を見せて8位まで順位をあげました。ふたりとも本当によく戦ったと思います。
水津選手はおそらくこれで2戦目が確定かと思いますが、2戦目のメンバーはもう少し強敵揃いになりそうな気がします。この結果に満足せず、さらにいいものを目指してほしいです。

次戦はヨーロッパを離れ、メキシコでの大会になります。日本からは、アメリカに拠点を置く男子の村上選手と女子の佐藤なのは選手とペアの高橋&トラン組、それにジュニア2年目の中村選手というエントリー。
男子のライバルはやはりアメリカのドーンブッシュ選手、それにカナダのジュニアチャンピオンバルデ選手、スペインの代表でシニアの経験もあるフェルナンデス選手といったあたりになるでしょうか。私にはあまりなじみのない選手が多いのですが、国際大会に久しぶりの復帰となる村上選手がどのあたりに飛び込むのか、楽しみです。
女子はアメリカジュニアチャンピオン、ギルス選手がいよいよ登場。同じアメリカのドブス選手もなかなかいい選手だと聞きます。レベルの高いアメリカ勢に、中村選手、佐藤選手、どこまで食い下がれるか、がんばってほしいです。
ペアのことは本当によくわからないのですが、高橋&トラン組、とても期待しています。ペアは世界的にも競技人口が少なくなっていて、日本では満足に練習できるリンクなんて皆無に等しい状況なのですが、彼らの活躍がもしかしたら光明になるかもしれませんからね。

そうそう、リンクといえば、サンピア倉敷のスケートリンク、暫定的ではありますが再開の目途が立ったそうです。関係者の皆さま、本当におめでとうございます。
しばらくは社会保険機構からリンクを借りるという不安定な形式での経営になりますが、うまいこと採算がとれるよう願っています。暫定的ではなく永続的な経営ができるようにするには、いろいろ考えなければならないこともあるかと思いますが、普段頻繁にリンクを使うわけでもないフィギュアスケートファンも、もっとたくさんできることがあるのではないか、と思っています。

9/11追記
メキシコ大会の詳細ページです。村上選手のエントリーが消えています。なぜでしょうか?
怪我など深刻なものでなければいいのですが。
村上選手はUSFSAが特別に許可しない限り日本代表でのISU選手権の出場権はまだないはずなので、せめてジュニアグランプリで活躍して欲しかったのですが…。もしかしてその肝心の出場権に関してISUやUSFSAとの間の手続きが不十分だったとかいうオチではないですよね!?
本人が滑ることができない状態での棄権であれば、それは仕方のないことなのですが、もしも何か単なる手続き上の問題なのであれば、なんとか他の試合に枠を復活できないものでしょうか…って、そんな温情があるなら元々出場取りやめなんて事態にはなっていないか…。ただでさえ日本選手の出場枠が少ないのに、せつないですね。

2008年9月 6日 (土)

今季のスパイラルシークエンスの流行はこれ?

クールシュヴェルの大会の映像が、いくつかあがっています。男子はインターネットでフリーの放映がありましたので、その映像が見られますが、女子の映像も撮影していた方がYouTubeにあげてくださっています。
こちらはステファニア・ベルトン選手のショートプログラム。
http://jp.youtube.com/watch?v=seaHS4mCf2A

スパイラルに注目してください。構成上は明らかにレベル4狙いです。
RFI-アラベスク→チェンジエッジ→RFO-キャッチフット→足換え→LBI-ケリガン6秒
これでレベル2以上の要件である「支持なしポジションを含む」(アラベスク)とレベル3以上の要件である「両方のスケーティングフット、進行方向、エッジのポジションを含む」(RFI,RFO,LBI)を満たしています。
さらにレベルを上げる特徴として
・スパイラルポジションのままチェンジエッジし前後3秒ポジションを保つ
・難しいバリエーション(キャッチフット)
・完全なスプリットポジション(ケリガン)
・6秒間のポジションの維持(ケリガン)
の4つを満たそうという狙いだと思います。
しかしこのスパイラルシークエンスは、レベル1にとどまっています。最初のアラベスクからチェンジエッジまでに3秒維持していないためです。これでアラベスクのポジションが認められず、残念ながら最低のレベル1となってしまいました。
また、ケリガンスパイラルも、完全なスプリットと認められるかどうか、微妙なところだと思われます。これはレベルの問題にはならないですが、助走時間もどうしても長くなってしまいますね。
しかし、こういった最後のスプリットや難しいバリエーションのバックスパイラルで6秒というのが、今年のモードになりそうな予感がします。

http://jp.youtube.com/watch?v=cnByJoipyTs
こちらは安藤選手がハッケンサックのショーで披露したショートプログラム。基本は昨シーズンと変わりませんが、最後のI字スパイラルが6秒になっています。
LFO-アラベスク→チェンジエッジ→LFI-キャッチフット→足換え→RBO-I字6秒
I字は安藤選手が最も得意なポジションですから、助走が短くても安定しています。チェンジエッジも今季からは前後で明瞭なカーブを必要としますからかなり思い切って倒していますね。脚の角度を維持したままできるようになればいいのですが、簡単ではないと思います。
これはI字でスプリットの狙える選手にとっては最も現実的な方法になりそうです。

中野選手もショーでショートプログラムを披露していますが、全体を通じて競技用の構成にはなっていませんでしたので、これから変えてくるのではないかと思います。ザ・アイスの演技は昨シーズンまでと同じ構成です。アラベスクの脚のあがりがかなりいいですが、完全なスプリットと認められるかは微妙な感じです。

以前指摘したとおり、6秒を入れなくても4つの特徴をそろえられるのは支持なしの完全スプリットか難しいバリエーションを持つ選手だけ。具体的にはアラベスクで完璧なスプリットができているジャン選手らや、ファンスパイラルで難しいバリエーションを見せた真央選手くらいです(これが実際難しいバリエーションになるかはわかりませんが、テクニカルスペシャリストの岡崎さんは独創的で技術的にも素晴らしいバリエーションだと評しています)。

しかし、ジュニアの選手も果敢に6秒のスパイラルに挑戦しているようですので、案外レベル4はこれからどんどん認定されるかもしれませんね。

2008年9月 1日 (月)

JGPフランス大会inクールシュヴェル

というわけで、いろいろ波乱も予想通りの結果もありの大会となりました。簡単に順位の方をおさらい。

まずは男子です。
1 Michal BREZINA          CZE  182.72 63.13 + 119.59
2 Armin MAHBANOOZADEH USA  172.64 60.46 + 112.18
3 Florent AMODIO         FRA  171.69 58.30 + 113.39
4 Denis TEN              KAZ  163.87 54.81 + 109.34
5 Nan SONG             CHN  161.63 54.43 + 107.20
6 Chao YANG            CHN  161.11 49.77 + 111.34
7 Christopher BOYADJI      FRA  159.17 56.26 + 102.91
8 Eliot HALVERSON        USA  155.50 54.05 + 101.45

ブジェジナ選手は少しミスもあったのですが、格の違いを見せつけるような得点で優勝。さすがはシニアの経験も豊富で小さな大会ではヴェルネル選手を破る(彼に派手なミスが多かったからとはいえ)だけの力の持ち主です。マーバヌーザデー選手は少しだけ演技を見た感じでは、まだ技術要素をきれいにこなしているだけで、おもしろみのある演技はできていないようです。伝統的に個性的でおしゃれな選手が多い西ヨーロッパではパンチ力が足りなかったかもしれませんね。
1戦を終えただけでは今年の傾向はなんともいえません。この時期にしては高い得点が出ていますが、昨シーズンもオーストリアの大会などは非常にレベルが高かった。ルール変更の影響を予測するにはあと2戦程度は様子を見なければならないでしょう。

続いて女子
1 Kristine MUSADEMBA         USA  143.02 53.18 + 89.84
2 Becky BERESWILL           USA  134.98 51.74 + 83.24
3 Diane SZMIETT               CAN  126.58 48.27 + 78.31
4 Stefania BERTON             ITA   114.81 42.19 + 72.62
5 Evgenia POCHUFAROVA       RUS  114.00 41.00 + 73.00
6 Yuka ISHIKAWA              JPN  112.33 44.74 + 67.59
7 Rylie MCCULLOCH-CASARSA CAN  107.62 39.28 + 68.34
8 Mae Berenice MEITE          FRA  107.50 36.64 + 70.86

15 Yuki NISHINO               JPN  99.99 37.41 + 62.58

西野選手はどうやら調子を崩していたようで、残念な結果でした。しかしここでしっかり課題を見つけて、全日本ジュニアまでに立て直していって欲しいですね。
憂佳選手は、いつもショートに比べるとフリーで得点を落としてしまいがちな傾向がありますね。スピンやステップが優れていて、ジャンプが不安定な選手がこのような傾向にあります。特にジャンプで、体力を消耗してしまうんですね。しかし果敢にトリプルルッツに挑戦していますから、この努力が後々に生きていくといいなと思います。
女子のスパイラルは、特にジュニアということもあるでしょうがやはり明らかにレベル認定が難化しています。それでも何人かレベル4を獲得していますが、彼女らが6秒間のポジション維持をしたのか、柔軟性を生かしてスプリットのアラベスクなどを使ったのか、実際の演技を見てみたいです。

不正エッジ判定の傾向については、1試合だけをみても何ともいえません。昨シーズンもスケートアメリカの女子だけを見て「今年は回転不足の判定が厳しくなった!」という話が出ていましたが、最終的にはほどほどの判定に落ち着いたという印象です。

ついでに、アイスダンスの結果も貼っておきます。
1 Maia SHIBUTANI / Alex SHIBUTANI         USA  157.84 28.49 50.46 78.89
2 Kharis RALPH / Asher HILL                CAN  146.84 27.97 47.89 70.98
3 Lucie MYSLIVECKOVA / Matej NOVAK      CZE  139.72 27.55 45.62 66.55
4 Terra FINDLAY / Benoit RICHAUD           FRA  136.42 28.63 39.00 68.79
5 Tatiana BATURINTSEVA / Ivan VOLOBUIEV  RUS  135.92 27.22 43.62 65.08
6 Elizaveta TCHETINKINA / Denis SMIRNOV    RUS  133.12 26.89 42.45 63.78
7 Anastasia VYKHODTSEVA / Alexei SHUMSKI UKR  133.07 27.56 45.45 60.06
8 Charlene GUIGNARD / Guillaume PAULMIER  FRA  132.99 28.19 43.26 61.54

昨シーズン全米ジュニアに初出場し4位だったシブタニ兄妹組が優勝。昨シーズンのオリジナルダンスではフォーク/カントリー音楽として「さくらさくら」を演じてくれたという日系人の二人。ジュニアとしては非常に高い得点で初出場、初優勝。すばらしい結果です。
彼らのコーチは、かつてベルビン&アゴスト組を、現在はヴァーチュー&モイア組、デイヴィス&ホワイト組を指導しているシュピルバンドコーチ。この採点法下で若い選手を次々と世界トップレベルに育て上げているコーチで、共に指導に携わるマリーナ・ズエワコーチは中野選手の振付師でもあります。やや身長差があり、しっかりホールドするとマイア選手がアレックス選手にぶら下がっているように見えてしまうところに不安はありますが、今後が楽しみではあります。同じ東洋系の長洲選手やジャン選手のように、これからマイア選手もどんどん身長が伸びてくることも十分考えられますしね。

今週末はイタリア大会、女子は水津選手と村元小月選手が出場。ライバルは昨シーズンのファイナルに出場したアメリカのブランハギ選手やエストニアのイッサコワ選手、世界ジュニア7位のスウェーデンのヨシ・ヘルゲッソン選手、同8位で昨シーズンのJGPでも地元で優勝を果たしたドイツのヘッケン選手などです。トリプルルッツの跳べない水津選手はショートから3T-3Tをしっかり決められるかが勝負の鍵になるでしょう。
男子はジュニア国際大会初出場の羽生選手。また、前戦から引き続きブジェジナ選手とアモディオ選手が登場します。夏のショーでは少し本調子でなかった羽生選手ですが、まずは強力な先輩ライバル達の胸を借りるつもりで、失敗を恐れず思い切り演技して欲しいです。

9/4追記
ちょっと遅くなりましたが大会詳細ページのリンクです。
試合は今日から。いい大会になるといいですね!

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